リスティング広告の除外キーワードとは?概念、選定~設定、事例を紹介
リスティング広告で除外キーワードを設定すると、関連性のない検索クエリに対しての広告表示を防ぎ、CPCの改善、広告費用の抑制など、様々な効果向上があります。この記事では、除外キーワードの仕組みと使用するメリットについて説明し、設定方法や事例について紹介します。
リスティング広告の除外キーワードとは?必要性
リスティング広告における「キーワード」は、ユーザーが商品を検索するときに使用する可能性が高いキーワードを設定することで、設定した他の要素(広告文やオプションなど)と組み合わさって広告として表示されるために設定します。
「除外キーワード」とは、逆に特定のキーワードや語句が検索されたときに広告が表示されないようにする機能です。商品やサービスに関係のない検索ユーザーに広告を表示させないようにします。
リスティング広告で除外キーワードを設定する理由・メリット
除外キーワードの追加は、下記のような効果があります。
①無駄なクリックを減らす
サービス・商品に関係のない検索クエリに対する広告表示を防げば、無駄なクリックが減るためクリック単価を抑制できます。
②広告の関連性を高める
関連する検索クエリに対してのみ表示されることで、より最適なユーザーに表示されクリック率が上がり、広告の関連性が高まります。
③広告パフォーマンスの向上
無関係なクリック数を減らすことでCPAを改善できます。
④広告費用の節約
無関係な検索クエリに対して広告が表示されなくなれば、広告費用の節約になります。
ディスプレイ広告や動画の場合
ディスプレイ広告や動画広告においても、除外キーワードを設定すれば、無関係なサイト・ユーザーへの配信を減らし、かつWebサイトへ誘導するユーザー品質が高まるため、広告費用の浪費を抑えることができます。
Google 広告の除外キーワード選定方法
誤った除外キーワードを設定すれば、貴重な見込み顧客の取りこぼしを招くこともあるため、慎重に選定する必要があります。下記の手順に沿って細やかに行っていきましょう。
潜在的な除外キーワードの洗い出し
最初に、キャンペーン内容と無関係、または無意味と思われる単語やフレーズをリストアップします。
例えば、無料の製品を提供しない場合は「無料」、低価格な商品を探している顧客を引き付けたくない場合「安い」、家庭向け工事の専門的なサービスを提供する場合「DIY」など、提供するサービスと真逆の状況を連想する単語を省きましょう。また、既存の広告配信実績があれば、成果の低かったキーワードを特定しておき、あらかじめ除外すると効果的です。
キーワードツールを使用する
除外キーワードの特定にはキーワード調査ツールが役に立ちます。
Googleのキーワードプランナーでは、メインキーワードを入力すれば、関連語句の中から除外すべきキーワードを見つけることができます。
検索語句の確認
広告を表示する検索語句を確認し、インプレッションが低いキーワードを確認します。
インプレッションが低い=関連検索ユーザーの少なさ、と考えてましょう。
競合他社の広告を分析する
競合他社の広告を分析し、使用している可能性のある除外キーワードを特定します。
どのキーワードを避けるべきか、ターゲットにするべきかを精査しましょう。
リストを絞り込む
潜在的な除外キーワードのリストを作成したら、サービスに関係のない顕在的なキーワードや既に除外したキーワードを削除して絞り込みます。また、除外キーワードリストは定期的に見直して更新し、効果を維持できるようにします。
除外キーワードのマッチタイプ
除外キーワードを設定する際は、利用可能なマッチタイプの特性を理解する必要があります。
使用できるマッチタイプは下記の3つです。
完全一致
除外の度合い:弱
完全に一致する検索クエリのみを除外します。
フレーズ一致
除外の度合い:中
語句の順序と同じ検索クエリを含む広告に表示されなくなります。
部分一致
除外の度合い:強
除外キーワード設定のデフォルトのマッチタイプとなります。単語やフレーズを含む語句の検索に対して広告が表示されません。このタイプを設定すると、ほとんどの検索クエリが除外されます。
検索語句 |
広告表示 | ||
完全一致 |
フレーズ一致 |
部分一致 |
|
無料 体験 ジム |
〇 中間に違う語句があるため適応外 |
〇 並びが異なるため適応外 |
× 語句が全て含まれているため除外適応 |
無料 ジム 体験 |
〇 後ろに違う語句があるため適応外 |
× 並びが同一のため除外適応 |
× 語句が全て含まれているため除外適応 |
無料 ジム |
× すべて一致しているため除外適応 |
× すべて一致しているため除外適応 |
× 語句が全て含まれているため除外適応 |
無料 ジムの体験 |
〇 複合語のため適応外 |
× 並びが同一のため除外適応 |
〇 複合語のため適応外 |
除外キーワードの設定方法
- Google広告の管理画面にログインします。
- [キーワード] タブに移動し、[除外キーワード]を選択します。
- 除外キーワードをフィールドに入力して[保存]をクリックします
フィールド入力の場合、マッチタイプは記号で指定します。
- 部分一致:そのまま(安い )
- 完全一致:[]で囲む([安い] )
- フレーズ一致:“”で囲む(“安い”)
除外キーワードの設定事例
下記は除外キーワードの一例です。商品やサービス、ターゲットユーザーによって異なりますので適宜判断してから設定しましょう。
中古:新しい商品やサービスのみを提供している場合は、「中古」を除外キーワードとして追加すれば、中古品に関連する検索で広告が表示されないようにすることができます。
求人:掲載内容が雇用や求人情報に関連していない場合は、除外キーワードとして「求人」を追加すれば、求人情報に関連する検索で広告が表示されないようにすることができます。
レビュー:レビューや比較サイトに関する検索で広告を表示したくない場合は、「レビュー」を除外キーワードとして追加します。
競合他社の名前:競合他社に関連する検索で広告を表示したくない場合は、競合他社の社名やブランド名を除外キーワードとして追加します。
除外キーワードを登録するときの注意点
除外キーワードを登録する際、以下の点に気を付けてください。
追加し過ぎない
除外キーワードを追加しすぎたり、マッチ タイプを過度に制限したりすると、広告の表示対象となるユーザー数が減り、配信ボリュームが無くなることで配信が止まったり、クリック単価が高騰することもあるので注意しましょう。
表記ゆれも登録が必要
除外キーワードは、登録キーワードと検索語句を一致させる必要があるため、表記ゆれ、スペースの有り・無しのパターンも登録する必要があります。
類似パターンに注意
除外キーワードは確実ではありません。特に、類似パターンはすり抜けて広告の表示対象となることがありますので事前に類似条件を確認しましょう。
まとめ
除外キーワードは登録後も、効果検証を定期的に行い成果を確認しましょう。また、除外リストは定期的に更新することで精度が上がり広告との有効性が高まります。
配信キーワードと除外キーワードの適切なバランスをとりながら、リスティング広告で成果を出していきましょう。