Metaビジネスポートフォリオとは?作成手順と運用のコツを徹底解説
「FacebookやInstagramなどの広告アカウントが増えて管理が大変…」という場合、「Metaビジネスポートフォリオを使うと手間暇を省けます。「Metaビジネスポートフォリオって何?」「使い方は?」という方のため、今回は以下を解説します。
- Metaビジネスポートフォリオとは
- 従来のビジネスマネージャーとの違い
- 具体的な機能
- アカウント作成の準備・登録手順
- スムーズな運用のコツ
煩雑なアカウント管理から解放され、より効率的で安全なMeta広告運用を実現するために、ぜひ最後までご覧ください。
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そもそもMetaビジネスポートフォリオとは?

Metaビジネスポートフォリオは、企業や広告代理店がMeta広告アカウント、Facebookページ、Instagramアカウントといった多様なビジネス資産を統合的に管理するツールです。複数の広告アカウントやビジネスマネージャーを持つ場合、アカウント管理の効率化・運用の最適化に役立ちます。
Metaビジネスポートフォリオとビジネスマネージャー(Business Manager)の関係性は以下の通りです。
ツール名 | 概要 |
---|---|
ビジネスマネージャー | 特定のビジネスに関するMeta資産(ページ、広告アカウント、ピクセルなど)を管理 |
ビジネスポートフォリオ | 複数のビジネスマネージャーや広告アカウントなどを一元的に集約・管理 |
ビジネスマネージャーを個別の「事業所」とすると、ビジネスポートフォリオは「本社」「本部」のような役割です。
Metaビジネスポートフォリオでできること

Metaビジネスポートフォリオで以下の作業をすると、さらに運営効率を高められます。
- 複数広告アカウントの一元管理
- 複数ビジネスの資産管理と権限管理
- 財務管理と請求書発行
次の項目から、上記3点について解説していきます。
複数広告アカウントの一元管理
Metaビジネスポートフォリオを使えば、複数のMeta広告アカウントを一つのダッシュボードで管理でき、同一画面で以下の操作ができます。
- キャンペーンの作成、編集、停止
- 予算の確認と調整
- パフォーマンスデータの比較・分析
- アカウント横断でのレポート作成
各アカウントにログインする手間を省き、全体の広告運用状況を把握できるうえ、各アカウントの状況を俯瞰し、必要に応じてスムーズに設定を変更できます。
複数ビジネスの資産管理と権限管理
Metaビジネスポートフォリオは、複数のMeta資産(Facebookページ、Instagramアカウント、広告アカウント、ピクセル、カタログなど)を一元的に管理できるツールです。ビジネスオーナーやマーケターは、異なるプラットフォーム上の資産を一つの場所で俯瞰し、効率よく運用できます。
大きな特徴は、各資産に対するユーザー(従業員、外部パートナー、代理店など)のアクセス権限を細かく設定・管理できるところです。誰がどのFacebookページを投稿できるか、誰がどの広告アカウントで広告を作成・管理できるか、誰がピクセルデータにアクセスできるかなどを、役割に応じて正確にコントロールできます。
これにより、セキュリティを確保しつつ、チームや外部との連携をスムーズに行うことが可能になります。複数のブランドやクライアントを管理する企業やエージェンシーにとって、資産と権限を明確に分離し、セキュアに運用するために不可欠な機能と言えます。
財務管理と請求書発行
Metaビジネスポートフォリオは、複数の広告アカウントにまたがるMeta広告費用の支払情報を管理できますが、一般的な会計ソフトや企業の経費管理システムではなく、あくまでMetaへの広告費支払いに関する管理機能に限られます。具体的にできることは、以下の通りです。
- 支払方法の一元管理:ビジネスポートフォリオレベルでクレジットカードやビジネスクレジットなどの支払方法を登録し、複数の広告アカウント間で使えます。これにより、支払方法の登録・管理の手間を省き、アカウントごとの支払方法を一元管理できます。
- 広告費用の請求書確認とダウンロード:毎月Metaから発行される広告費用の請求書や利用明細を管理画面から確認し、PDF形式でダウンロード可能です。これにより、経理部門への提出や経費精算プロセスをスムーズに進められます。
- 利用上限額の設定:各広告アカウントに対して「アカウントの利用上限額」を設定し、予算超過や想定外の広告費発生を防ぐための対策を講じることができます。設定した上限に達すると広告配信が一時停止されるため、コスト管理に役立ちます。
- 支払履歴の確認:過去にMetaに払った広告費用の履歴を一覧で確認し、支出状況を把握できます。いつ、どの広告アカウントで、いくら支払ったかなどの確認が可能です。
これらの機能により、複数の広告アカウントを運用している場合でも、Meta広告費に関する支払い状況を正確に把握し、管理コストを削減することが期待できます。しかし、企業全体の会計処理や他の経費管理と連携する機能は提供されていません。
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Metaビジネスポートフォリオの作成に必要な準備

この項目では、Metaビジネスポートフォリオをスムーズに作成するための準備について解説します。運用の安全性・アカウントの信頼性を高めるだけでなく、より多くの機能を使うためのビジネス認証のやり方もお伝えするので、お役立てください。
まずは必要なアカウントとその情報を整理しよう
Metaビジネスポートフォリオを作成する前に以下の項目を確認し、整理しておきましょう。
- Metaアカウント:ビジネスポートフォリオの基盤となる個人またはビジネスのMetaアカウントです。
- Facebookページ:管理しているFacebookページとその権限状況を確認します。
- Instagramアカウント:連携したいInstagramアカウントとその権限状況を確認します。
- 広告アカウント:運用している広告アカウントとそのアカウントID、支払方法などを把握します。
- ピクセル:ウェブサイトに設置しているMetaピクセルとそのIDを確認します。
- カタログ:商品カタログを利用している場合はその情報。
- その他アセット:アプリ、ドメインなど、ビジネスに関連するその他のMetaアセット。
各アカウントのログイン情報や紐づいている状況を整理しておくと、Metaビジネスポートフォリオへの移行がスムーズになります。
ビジネス認証を進めよう
Metaビジネスポートフォリオを安全に運用し、ビジネスアカウントの信頼性を高めつつ、より多くの機能へのアクセスを可能にするため、ビジネス認証をしましょう。広告配信の制限緩和や、特定の機能の利用に必要となることもあります。
認証を進めるには、ビジネスの登記情報や所在地、電話番号などをMetaに提出し、確認を受ける必要があります。この際、提出する書類や情報は正確であることが求められます。認証プロセスには時間がかかる場合があるため、早めの着手がおすすめです。
ビジネス認証を進める際、ブラウザ(Google ChromeやMozilla Firefoxなど)が古いと認証プロセス中に問題が起こる可能性があるのでご注意ください。
Metaビジネスポートフォリオの作成手順3ステップ

Metaビジネスポートフォリオの作成手順は、以下の通りです。
- ステップ1:Metaビジネスアカウントの作成
- ステップ2:ビジネスポートフォリオの新規作成
- ステップ3:ビジネス情報・設定の登録
次の項目から、上記3つの手順を解説していきます。
ステップ1:Metaビジネスアカウントの作成
Metaビジネスポートフォリオを作成するには、まず「Metaビジネスアカウント」が必要です。Metaビジネスアカウントは、ビジネスポートフォリオの基盤となるアカウントで、Meta広告やFacebookページなどをビジネス用途で管理するために利用します。
Metaビジネスアカウントの作成手順は以下の通りです。
- Meta for Business (旧Facebook for Business)にアクセスし、画面右にある「Facebookでログイン」または同様のボタンをクリックします。
引用元:Meta for Business (旧Facebook for Business) - Facebook個人アカウントでログインします。(ビジネスアカウント作成には個人アカウントが必要です)
引用元:Meta for Business (旧Facebook for Business) - ビジネスの名前、氏名、ビジネス用のメールアドレスを入力します。
引用元:Meta for Business (旧Facebook for Business) - 指示に従い、アカウント設定を完了させます。
引用元:Meta for Business (旧Facebook for Business)
Metaビジネスアカウントを作ると、アカウント内に複数のビジネスポートフォリオを作成したり、既存のビジネスポートフォリオを管理したりできるようになります。
ステップ2:ビジネスポートフォリオの新規作成
Metaビジネスアカウントを作れたら、ビジネス全体のハブとなる重要なアカウント「ビジネスポートフォリオ」を作りましょう。
【ビジネスポートフォリオの新規作成方法】
- Metaのビジネスツールの利用開始ページにアクセスします。
- 「アカウントを作成する」ボタンをクリックします。
- アカウント名・メールアドレスなどの必要情報を入力します。
- 入力後、「送信」ボタンをクリックします
- 「今すぐ認証」をクリックして認証を完了させます。
認証メールは登録したメールアドレスに届くので、正確に入力しましょう。
ステップ3:ビジネス情報・設定の登録
Metaビジネスポートフォリオ作成の最終ステップとして、ビジネス情報や各種設定の登録をします。具体的にはビジネス名・住所などの基本情報を入力し、必要に応じて業種やカテゴリを設定しましょう。これらの情報はMeta広告の配信ターゲット設定や、ビジネスの信頼性を高める上で重要です。
【登録時の注意点】
- ビジネス名の入力:正式名称を正確に入力します。
- 住所・連絡先:最新かつ正確な情報を登録します。
- 業種・カテゴリ:ビジネスに最も合致するものを選択します。これにより、関連性の高いユーザーにリーチしやすくなります。
これらの情報を適切に設定すると、Metaビジネスポートフォリオの基盤が整い、広告アカウントや関連資産の連携がスムーズになります。
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広告アカウントや関連資産の追加と管理について

次は、作成したMetaビジネスポートフォリオに広告アカウントを追加したり、Facebookページなどに連携させたりする方法を解説します。アクセス権限・ユーザー管理のポイントもお伝えするので、安全かつ効率的な運用にお役立てください。
広告アカウントの追加方法
Metaビジネスポートフォリオでは以下の要領で、既存の広告アカウント追加や、新しい広告アカウントの作成・紐づけなどができます。
既存アカウントを追加する場合
既に運用している広告アカウントがある場合は、そのアカウントIDを指定してビジネスポートフォリオに追加申請を行います。申請が承認されると、ビジネスポートフォリオ内で管理できるようになります。
新規アカウントを作成する場合
ビジネスポートフォリオ内で新しい広告アカウントをゼロから作成することも可能です。これにより、特定のビジネスやプロジェクト専用の広告アカウントを簡単に立ち上げることができます。
アカウント追加後は、ビジネスポートフォリオの設定画面から、広告アカウントへのアクセス権限を持つユーザーを管理したり、支払方法を設定したりすることができ、複数アカウントの管理を効率化できます。
ページ・ピクセル・カタログ等の連携設定方法
MetaビジネスポートフォリオではFacebookページ、Instagramアカウント、Metaピクセル、商品カタログといった様々なビジネス資産を一元管理でき、各資産の連携により広告運用やデータ分析を効率化できます。
例えば広告アカウントにFacebookページやInstagramアカウントを関連付けると、そのページやアカウント名で広告を配信できます。またウェブサイトに設置したMetaピクセルをビジネスポートフォリオに登録し、特定の広告アカウントと共有すれば、訪問者の行動に基づいた詳細なターゲティングや成果測定も可能です。
各資産の追加・連携は、ビジネスポートフォリオの設定画面でできます。
アクセス権限とユーザー管理のポイント
Metaビジネスポートフォリオにおけるアクセス権限・ユーザー管理は、セキュリティ強化・意図しない操作や情報漏洩リスクの軽減などの点から大切です。
【管理のポイント】
- 最小権限の原則(PoLP):ユーザーには、その業務遂行に必要最低限の権限のみを付与します。
- 権限付与・解除フローの一元化:アクセス権限の申請・承認・解除の手順を明確にし、一元管理することで、適切な権限管理を徹底します。
- 権限の定期的な見直し:組織変更や担当者変更があった際には、付与している権限を定期的に見直し、不要な権限は速やかに解除します。
上記のポイントをおさえ、安全かつ効率的にMetaビジネスポートフォリオを運用しましょう。
まとめ
Metaビジネスポートフォリオを上手く使えば複数のMeta資産を一元管理でき、作業効率の向上・セキュリティ強化などにつなげられます。本記事を参考に、まずは管理するビジネス資産の整理から始め、Metaビジネスポートフォリオを導入してみましょう。
より戦略的な広告運用にリソースを集中させ、ビジネスの成長を加速するために役立ちます。