リスティング広告とは?運用初心者のための基礎知識
はじめてデジタル広告やWebマーケティングを担当する方や、インターネット広告の導入を検討し始めた方の中には、「リスティング広告って聞いたことあるけど何なんだろう?」という方も多いと思います。
このページでは、リスティング広告の種類から出稿することのメリット・デメリット、掲載場所や課金方式、リスティング広告運用の基本まで分かりやすく、簡単に、リスティング広告を説明します。
リスティング広告とは?
「リスト状に表示される広告」に由来する広告で、インターネットが普及し始めた2000年代に誕生しました。リスティング広告は総称で、大きく分けると下記の2種類になります。
検索連動型広告
ポータルサイトなどの検索窓にキーワードを入力し、その検索結果に表示させる広告です。
一般的にリスティング広告というと、この検索連動型広告をイメージする方が多いでしょう。
コンテンツ連動型広告
ニュースサイトやブログなど、ページの内容(コンテンツ)に合わせた商品やサービスを表示させる広告です。
主要な検索連動型広告のGoogle広告とYahoo!広告は、顕在層(商品やサービスへの興味、関心~認知段階)へ効率的に広告を配信できる点と、クリック課金方式(ページ下部で説明)で低予算から気軽に始められるため、現在でも多くの広告主が利用しています。
リスティング広告が掲載される場所
何かを調べたい時、今では多くの方がパソコンやスマートフォンを使って「インターネットで検索する」と思います。
例:
子供に自転車を買おうかな
↓
子供にはどんな自転車が良いんだろう?
↓
「子供用の自転車」を検索
この時、検索結果の広告枠に表示されたものが検索連動型広告です。
リスティング広告とSEOの違い
どちらも、特定のキーワードが検索された際に、検索結果の上位に表示させるための施策ですが、いくつかの点で違いがあります。
即効性の違い
- リスティング広告 :即効性が高い
- SEO :即効性が低い
リスティング広告(検索連動型広告)は、広告サービスを利用することで、検索結果(広告枠)の上位に表示させることが出来ます。上位表示させる条件を満たせば、即日反映(上位表示)されます。
一方、SEOはサイトの内部対策、外部対策をすることで検索結果(オーガニック)の上位に表示させることが出来ますが、検索エンジンの評価を上げ、検索結果1ページ目の上位に表示させるまでに最低でも数か月以上かかることがほとんどです。
費用の違い
- リスティング広告 :広告サービスを利用している間、一定の費用が発生する
- SEO :内部対策、外部対策時にのみ発生する
SEOは、安定して検索エンジンの高い評価を受けている場合、費用をかけずに上位表示し続けることが出来ます。
リスティング広告の費用についてはページ下部「リスティング広告の費用」で詳しくご説明します。
掲載位置の違い
リスティング広告(有料検索)とオーガニック(自然検索)では、掲載される場所も違います。
SEOについては、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。
リスティング広告のメリット・デメリット
リスティング広告のメリット
検索結果における上位表示に即効性があります。
サイトで取り扱っている商品やサービスに関連する言葉をキーワードとして登録することで、
「登録したキーワードを検索(しているユーザー)」
↓
「商品の購入やサービス利用をする可能性が高い(ユーザー)」
といえるため、
検索結果の上位に表示され、クリックされる(サイトに来てもらう)確率を上げることは売上の拡大につながります。
また、単価調整や広告文テスト、LPテストなど、広告運用を行うことで、さらに掲載順位を上げることが可能です。
リスティング広告のデメリット
サービスを利用している間、一定の費用がかかります。
また、サービスを停止すると、サイトに来てくれるユーザーがいなくなります。
※SEO対策をしておらず、オーガニックで表示される順位が低い場合
特定のメディアの広告枠を買い取り、広告を配信する純広告と違い、広告運用には知識が必要で、手間と時間がかかる可能性が高いです。
リスティング広告の費用
リスティング広告はクリック課金制
PPC(Pay Per Click)広告と呼ばれる課金方式で、広告がクリックされた場合に費用が発生します。
広告が表示されただけでは費用は発生せず、「クリックされた回数×クリック単価」が費用になります。
広告が表示されるかされないか、および表示順位は「入札単価×品質スコア」で決定されます。
※ページ下部「掲載順位の決まり方」参照
リスティング広告は低予算で始められる
主要なリスティング広告サービスであるGoogle広告やYahoo!広告など、広告サービス側では最低出稿金額を設けていないため、広告代理店を通さずに出稿する場合、数万円程度の低料金で広告を掲載することが可能です。
リスティング広告の運用方法
リスティング広告の主な出稿先
リスティング広告の主な出稿先として、Google広告とYahoo!広告が挙げられます。
リスティング広告には、他にも複数の出稿先が存在しますが、GoogleとYahoo!が日本国内における検索エンジンシェア率の9割以上を占めているため、一般的にリスティング広告はGoogle広告とYahoo!広告を示す事が多いです。
リスティング広告で重要な3つの要素
リスティング広告を出稿する際に必要な要素は下記の3つです。
キーワード …顧客となり得る(広告を配信したい)ユーザーの選別
広告(タイトル、説明文、表示オプションなど) …ユーザーとの接点
LP(ランディングページ) …広告をクリックした際にユーザーが遷移するページ
これらの関連性を高くすることが、リスティング広告成功のカギです。
掲載順位の決まり方
Google広告やYahoo!広告は広告ランクに応じて、掲載順位が決まります。
この広告ランクですが、「入札単価×品質スコア」から算出されています。
入札単価 …1回のクリックに対し支払う上限金額
品質スコア …下記の3項目が要素
広告の推定CTR(クリック率)・キーワードと広告の関連性・キーワードとLPの関連性
また、入札単価とクリック単価は必ずしも同一にはなりません。
品質スコアが高い場合、入札単価よりも低い金額で広告を表示することができ、結果、クリックされた際の費用(クリック単価)は入札単価よりも低くなります。
リスティング広告で成果を上げるコツ
リスティング広告を運用する際にチェックすべき点はいくつもあります。下記が代表的な例です。
- キーワード、広告、LPがユーザーの検索意図に沿っているか(求めている情報、商品と乖離していないか)
- CTR(クリック率)、CVR(CVされる確率)を指標とした、広告文のテスト/絞り込み
- マッチタイプを考慮したキーワードごとの適切な単価設定
- 除外キーワード設定
成果を上げるコツについては、こちらの記事でも詳しくご説明していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
リスティング広告が適している商材適していない商材
ここでは、リスティング広告が適しているケースと適していないケースをそれぞれご紹介します。
自社の商品やサービスに該当するようなら、リスティング広告の運用を検討してみるのが良いでしょう。
【リスティング広告に適しているケース】
- 即効性を求めている場合
- ターゲットが明確で検索ユーザーの悩みを解決できる商品やサービスがある場合
- 広告費用が高くても利益が見込める商品やサービスがある場合
- リピート率が高い商品やサービスがある場合
【リスティング広告に適していないケース】
- ユーザーに認知されていない新たな商品やサービスを販売したい場合
- 検索エンジンを利用する機会が少ないユーザー層がターゲットの場合
- テキストだけで価値が伝えられない場合
- 利益率が低い商品やサービスの場合
- 競合他社と比べて優位性がない商品やサービスの場合
まとめ
今回は「リスティング広告って何だろう?」という方にも分かりやすいように簡単に説明してみました。
リスティング広告を利用すれば確実に検索結果に上位表示される訳ではありませんが(同じキーワードを登録している競合が多くいる場合など)、即効性のある施策として、とても有効です。
興味を持った方は、他の記事も参考にしてみてください。
また、リスティング広告で押さえるポイントをまとめた資料を公開しています。是非こちらもダウンロードしてご活用ください。
>> Googleからはじめる!リスティング広告で押さえるポイント