リスティング広告の広告表示オプション(アセット)とは?種類や設定方法を解説
GoogleやYahooのリスティング広告には多種多彩な表示オプション(アセット)があります。広告表示オプションを追加することでユーザーの視認性が向上する他、コンバージョン率の改善にもつながります。広告の効果を最大限に高める為にもぜひ活用したい機能ですが、種類が多く、選定に迷うかもしれません。
この記事では、主にGoogle広告の広告表示オプションについて、そのメリットや各種オプションの特長をご紹介します。
広告表示オプション(アセット)とは
広告表示オプションとは、広告文とは別に電話番号や住所などを表示できる機能です。あらかじめ設定しておくことで、リスティング広告の構成要素(タイトル、本文、表示URLなど)ではカバーできない情報を表示させることができます。
※広告表示オプションの名称は、2022年11月より、Google広告のヘルプ画面と管理画面の表示が「アセット」に統一されましたが、一部で「広告表示オプション」という名前が残っています。
広告表示オプションが必須である理由
広告表示オプションを設定しなくても広告は配信できますが、上手に活用することで得られるメリットがあります。検索結果画面の画面占有率が上がり、ユーザーの目に留まりやすくなることでクリック率の向上が見込めます。また、Google広告では、広告表示オプションを追加することで広告ランクが上がりやすくなります。広告ランクを決める際に、広告表示オプションの見込み効果も考慮されるためです。
Google広告表示オプションの種類
Googleの広告表示オプションは、以下の種類が設定できます。それぞれ特性や条件があるので、自社のサービスに合ったものを利用しましょう。
サイトリンク表示オプション
サイトリンク表示オプションは、サイト内の特定のページを広告に追加表示できるオプションです。同一ドメインであれば、最終ページURL以外のリンク先を指定できます。テキストと説明文、誘導したいページのURLで構成され、1つの広告に対してPCは最大6個、モバイルは最大8個まで表示可能です。
住所表示オプション
住所表示オプションは、広告に店舗の住所や電話番号を表示し、ユーザーに来店を促すことができます。Googleマップ上に店舗を表示させたり、ユーザーの現在地から店舗までの距離を表示させたりできます。この機能は、店舗が小売りチェーン店として登録してある、もしくは広告アカウントがビジネスプロフィール(Google マイビジネス)と連携されている場合に使用できます。
コールアウト表示オプション
コールアウト表示オプションは、商品やサービスの特色や利点を簡潔なキャッチフレーズで伝えられるオプションです。「送料無料」「24時間サポート」などのアピールポイントを最大10個まで表示させることができます。テキストは半角25文字、全角12文字までなので、あまり長い文を入れることはできませんが、広告文を変えることなく、掲載期間も柔軟に設定できます。
構造化スニペット表示オプション
構造化スニペット表示オプションは、商品・サービスの特徴やラインナップを補足できるオプションです。広告文とは違う面を訴求することで、ユーザーが求めている情報であることをアピールできます。テキストは「ヘッダー(見出し)」と「リスト」で構成されており、ヘッダーは2022年11月現在、13種類の定型文が用意されています。選択したヘッダーの意味に合わせ、リストを3個以上設定します。
- おすすめのホテル
- コース
- サービス
- スタイル
- タイプ
- ブランド
- モデル
- 学位プログラム
- 周辺地域
- 設備
- 到着地
- 番組
- 保険の保障
価格表示オプション
価格表示オプションでは、商品やサービスの価格を広告文の下に表示させることができます。設定できるのは下記4つです。
- 商品名
- 価格
- 説明文
- 遷移先URL(最終ページURLと同一ドメイン)
検索結果に金額が表示されるので、購買意欲の高いユーザーにアピールし、クリックを促すことができます。また、アイテムごとに遷移先URLを設定できるので、コンバージョンまでの経路を短縮させることもできます。
プロモーション表示オプション
プロモーション表示オプションはイベントや期間限定セールの告知に適しています。プロモーション期間は「新学期」や「バレンタインデー」など、あらかじめ決められた年中行事から指定できる他、広告主が配信期間を指定することもできます。
電話番号表示オプション
電話番号表示オプションは、その名の通り、広告に電話番号を表示できる機能です。電話で問い合わせたいユーザーに直接アプローチできる為、コンバージョン率が高くなるのがメリットです。今すぐ問い合わせが必要になるような、緊急度の高い商材やサービス(水漏れ、鍵の紛失など)に効果的です。広告費は通話とクリックで同じです。電話番号は、営業時間内だけ表示させることができます。
アフィリエイト住所表示オプション
自社商品を取り扱っている、ユーザーの所在地から最寄りの店舗住所を広告に表示させることができます。大手小売りチェーン店を通じて商品を販売しているメーカーや、自動車ディーラーなどが対象で、オフラインでの売上拡大の為に利用できます。利用する場合は、商品を卸しているチェーン店がGoogle広告に登録されているか確認が必要です。また、広告主自身で店舗を運営している場合は、住所表示オプションの利用をお勧めします。
アプリリンク表示オプション
自社でスマホやタブレットのアプリをリリースしている場合、アプリリンクオプションを使って広告と一緒に宣伝することができます。ユーザーがクリック(タップ)すると、端末を認識してAndroidやiOS専用の購入サイトへ誘導されます。広告の目的がアプリダウンロードそのものである場合は、オプションではなく「アプリキャンペーン」で出稿することをお勧めします。
販売者評価の広告表示オプション
広告主やサービスがユーザーから既に高い評価を受けている場合、販売者評価の広告表示オプションを設定しておくと、広告の下に星マークで表示され、自社の優位性をアピールできます。
このオプションを表示させるには、いくつかの条件があります。
- Google で過去 12 か月以内に、Google カスタマー レビューまたはサードパーティのレビュー パートナーを通じて、販売者評価を行うのに十分な数のその国のレビューを受信した場合。
- Google またはそのパートナーがお客様のサイトの調査を完了した場合。
また、次のいずれの条件も満たす必要があります。
- テキスト広告の評価が平均および複合で星 3.5 個以上。
- 広告の表示 URL のドメインが、Google が評価を付けたドメインと一致する。
リードフォーム表示オプション
リードフォーム表示オプションは、検索結果画面に申込や資料請求の入力フォームを表示させることができる機能です。
ユーザーの住所やメールアドレスを獲得するまでの経路を短くすることで、コンバージョン率を上げることができます。この機能を利用するには、下記条件を満たしている必要があります。
- これまでGoogle広告のポリシーを遵守してきた実績があること。
- Google広告アカウントが対象のカテゴリまたはサブカテゴリを扱っていること(性的コンテンツなどのデリケートなカテゴリは対象外)。
- ビジネスに関するプライバシーポリシーを定めていること。フォームには、広告主のプライバシーポリシーへのリンクを含めること。
また、動画キャンペーン・ファインドキャンペーン・ディスプレイキャンペーンでリードフォームを利用する場合は、更に、Google広告の合計費用が 50,000米ドル(日本円で500~700万円)を超えていることが条件となります。
広告表示オプションの設定方法
広告表示オプションは、各アカウントの管理画面から設定できます。
「広告とアセット」から「アセット」を選択します。
「+」をクリックすると、設定できるオプションの一覧が表示されますので、必要なオプションを作成してください。
広告表示オプションは、追加先をアカウント・キャンペーン・広告グループのいずれからか選べます。アカウントに対して追加すると、配下にあるキャンペーン・広告グループに登録された全ての広告の下に表示されますので、関連性の無い広告がある場合は、キャンペーン、もしくは広告グループで分けて追加するようにしましょう。
広告表示オプション(自動)の設定方法
Google広告の広告表示オプションには、広告ごとに手動で設定する他に、自動で追加する方法があります。手動の広告表示オプションは広告ごとに設定が可能ですが、自動のオプションはアカウント単位で設定され、効果が高いとGoogleが見込んだ場合に自動で追加されます。Googleの管理画面より設定できます。
アセット画面右上の「詳細」を開いて「アカウント単位の自動生成アセット」をクリックします。
右上の「詳細」を開き、「詳細設定」をクリックすると、「アカウント単位の自動生成アセット設定」画面に遷移します。必要なオプションを開き、「オン」を選択して「保存」します。
現在、自動で設定できるのは下記オプションです。同じ手順で「オフ」にもできます。広告ごとに表示をコントロールしたい場合は、設定を全て「オフ」にすることをお勧めします。
- 動的サイトリンク
- 動的コールアウト
- 動的構造化スニペット
- 販売者評価
- 長い広告見出し
- アプリリンク自動表示オプション
- 住所自動表示オプション
広告表示オプションの表示条件
設定した広告表示オプションが常に表示されるわけではありません。表示されるには、下記の要素が必要です。
- 広告の掲載位置が上位である
- 一定以上の広告ランク
また、広告表示オプションを追加することで、掲載結果の向上が見込まれるとGoogle広告が判断した場合にも表示されます。表示の可能性を高めるためにも、設定できるオプションは全て追加しておくことをGoogle広告は推奨しています。
広告の掲載順位については以下の記事で詳しくご紹介しています。
広告表示オプションの成果確認方法
広告表示オプションの成果は、Google広告の管理画面から確認できます。
設定したいアカウントを開き、「広告とアセット」から「アセット」をクリック。
表示回数やクリック数、費用の他、「表示項目」から確認したい項目を選択し、レポート画面に表示させることができます。
まとめ
ここまでGoogle広告を中心に、広告表示オプションについてメリットや種類を解説してきました。各オプションの特性を理解し正しく設定すれば、クリック率やコンバージョン率を上げ、広告の費用対効果を向上させることができます。機会を逃さないためにも、可能な限り設定しておくことをお勧めします。
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