ファインド広告とは?活用のメリットと効果的な活用例・注意点も紹介

web広告

ファインド広告とはGoogleが展開するサービスであるGoogleディスカバーやYouTube、Gmailで表示される広告のことです。Googleが提供するサービスの中でも利用者の多い3つのサービスで広告を配信できるのが大きなメリットです。

今回はファインド広告とは何か、ファインド広告をどのように活用するべきか、注意すべき点は何かについて解説します。

ファインド広告とは?

what_is_find_ads_explain

ファインド広告とはGoogleのサービスであるGoogleディスカバー、YouTube、Gmailに広告を配信するサービスのことで、広告枠の中で配信できるディスプレイ広告のメニューの一つです。

検索履歴やサイトの閲覧履歴、動画の視聴履歴などをもとに精度が高くパーソナライズされた広告配信ができます。

ファインド広告の配信面

ファインド広告が配信されるのは、先ほど述べた3つの配信対象であり、外部のメディアやアプリの広告枠には配信されません。とはいえ、上記の3サービスはユーザー数が多いため、大きなデメリットとはなりません。

クリエイティブ形式やアセット

ファインド広告には2種類の広告クリエイティブがあります。画像1枚と広告文を組み合わせたファインド広告と、複数のカードをスライド表示させるファインドカルーセル広告です。

ファインド広告で複数の画像や広告見出し、説明文を設定すると自動的に成果が見込めるように表示されます。ファインド広告のアセットは以下のとおりです。

広告見出し最大で半角40字(全角20字)最大で5つ、最小で3つ
説明文最大で半角90字(全角45字)最大で5つ、最小で3つ
画像横長(1.91:1)最小で1つ、スクエア画像(1:1)最小で1つ、縦長画像(4:5)
店名、サービス名最大で半角25字(全角12字)必ず1つ
ロゴ必ず1つ
最終ページURL広告クリックにより表示されるLP
行動を促すフレーズ必ず1つ自動生成かリストから選択

ファインドカルーセル広告では複数の画像がスライド形式で表示されます。1つの広告でいくつかの商品紹介をしたり、広告にストーリー性をもたせたりと、いった使い方ができます。ファインドカルーセル広告のアセットは以下のとおりです。

広告見出し最大で半角40字(全角20字)最大で5つ
説明文最大で半角90字(全角45字)最大で5つ
画像最大で10枚①横長画像(1.91:1)、②スクエア画像(1:1)2種類が指定可能
店名、サービス名最大で半角25字(全角12字)
ロゴ必ず1つ
最終ページURL広告クリックにより表示されるLP
行動を促すフレーズ必ず1つ自動生成かリストから選択

ファインド広告とディスプレイ広告の違い

what_is_find_ads_differences_display_ads

ファインド広告とディスプレイ広告(GDN)の両者にはどのような違いがあるのでしょうか。3つの違いについて解説します。

配信面

ディスプレイ広告は外部のメディアやアプリにも広告を配信できるのに対し、ファインド広告はGoogleディスカバー、YouTube、Gmailの3つで配信されます。これらの配信面はGoogleが提供するプラットフォームの中でも利用者数が多く、宣伝効果が大きいため、高い効果が得られると期待できます。

広範囲に告知したい内容であればディスプレイ広告を利用し、GDNとは違う掲載面による広告流入を期待するのであれば、ファインド広告を利用するとよいでしょう。

クリエイティブ・アセット

ディスプレイ広告はバナー形式と広告文のみの配信であるのに対し、ファインド広告はバナー形式、カルーセル広告、テキストの3つの形式で出稿できます。

特に、複数枚の画像を一つの広告枠に表示できるファインドカルーセル広告はGDNにはないフォーマットであるため、SNSの投稿のように多くの情報をユーザーに届けることができます。1つの広告を違う角度で紹介したり、バリエーションの違いも強調することも可能です。

加えて、アセット項目を細かく設定できるため、広告主の意図を反映させやすいというメリットもあります。

ターゲティング

ターゲティングの方法も異なります。ディスプレイ広告はユーザーがブラウザでとった行動であるCookieをもとに表示されるのに対し、ファインド広告ではGoogleアカウントの行動履歴に基づいて表示されます。

ファインド広告もディスプレイ広告もターゲティング設定できますが、ファインド広告ではコンテンツやトピック、プレースメントといった面のターゲティングができません。したがって、広く薄く頒布したいときはディスプレイ広告、利用者の多いGoogleディスカバーやYouTube、Gmailなどのサービスで視覚的に訴えたいのであれば、ファインド広告というように使い分けるとよいでしょう。

ファインド広告・活用のメリットは?

what_is_find_ads_merit

ファインド広告を効果的に使うにはどのようにすればよいのでしょうか。6つのポイントを解説します。

ひとつのキャンペーンで幅広いユーザーにリーチできる

1つ目のメリットは配信面が多いため、1つのキャンペーンを幅ひろいユーザーにリーチできることです。GoogleディスカバーやYouTube、Gmailは多数の人が利用する巨大なサービスなのでこれらに配信できるファインド広告には幅広いユーザーにアプローチできます。

「人」に対して細かなターゲティングができる

2つ目のメリットは個人に対するきめ細やかなターゲティングができることです。細やかなターゲティングができるのは、Googleが膨大な量の検索データを保有し、ユーザーがどのようなキーワードをつかって検索しているか、どのようなWebサイトを閲覧しているかといった情報を持っているからです。

それだけではなく、類似の属性を持つユーザーにも広告を表示させることもできます。これにより、「個人」に焦点をあてた広告提示ができます。

興味関心を示しやすい仕組みでユーザー行動を引き出す

3つ目のメリットは興味関心を示しやすい仕組みであり、ユーザーの行動を引き出しやすいことです。GoogleはCookie規制の影響を受けにくい独自の情報を蓄積しています。これらに基づき、ユーザーが商品やサービスに関心を示し、行動するタイミングを見計らって、関連性が高い広告を表示できます。

また、ファインド広告は広告ではないコンテンツの間に表示され、自然とユーザーの目に入るよう工夫されています。それにより、ユーザーの興味関心を引き出し、次のアクションを後押ししやすくなっています。

ターゲティング精度の高いオーディエンスリストが利用できる

what_is_find_ads_high_list_institutions

4つ目のメリットはターゲティング精度の高いオーディエンスリストが利用できることです。

オーディエンスリストは広告を配信する範囲を指定できるリストで、ユーザーの趣味趣向や購入意欲、検索キーワード、Webサイトを閲覧したユーザー、アプリを使ったユーザーなどからターゲティングを設定し、配信範囲を絞った上で広告を配信することができます。

また、過去に広告を配信したり、コンバージョンしたユーザーなどにも配信可能です。

ターゲティング精度が高く、関心の高いユーザーのみに配信されるため、効果的に見込みの高いユーザーにアプローチすることができます。

ディスプレイ広告×ファインド広告の組み合わせ

ディスプレイ広告とファインド広告を組み合わせることで効果を上げることができます。先述したとおり、ディスプレイ広告は広い範囲に広告を届けたいときに有効な手法です。

しかし、プライバシー保護の観点からCookieが規制されることにより、Cookieを利用するコンバージョンの計測やターゲティング配信、リターゲティング広告の表示が制限されてしまいます。

そこで、Googleのデータに基づき、利用者数の多いサービスに広告を掲載できるファインド広告と組み合わせると、より広い範囲に効率よく広告を届けられます。

広い範囲に伝えるときはディスプレイ広告を使い、個人にターゲットを絞るならファインド広告をつかうといったように、目的に応じて使い分けると効果的です。

すでに成果につながっているオーディエンスを有効に活用

ファインド広告では、すでに成果を出しているオーディエンスを有効活用できます。Googleは公式サイト内で「適切なオーディエンスを増やす」ことを進めています。すでに成果が出た購入意向の高いオーディエンスに対しては、そのオーディエンスに似た別のオーディエンスにも、広告を配信できます。類似のオーディエンスに広告を配信することで、新たな購買層の開拓が可能となります。

これに、ファインド広告が持つ「個人」をターゲティングする機能が加われば、広告を「自分のためのもの」と受け止めてくれる確率が高まり、コンバージョン率の向上が期待できます。

ファインド広告利用の注意点

what_is_find_ads_demerit

ファインド広告を利用するときの注意点について解説します。

配信面やデバイスの指定はできない

ファインド広告では、配信面やデバイスを指定できません。AIが配信面を自動的に選定するからです。自社のサービスがYouTube向けだからといって、GoogleディスカバーやGmailの配信をカットすることや、スマホだけで表示といったことはできません。

自動入札戦略しか設定できない

入札価格については、自動入札戦略のみ設定できます。広告ごとで単価を変えるといったカスタマイズができないため融通が利かない側面があるので、それを理解したうえで利用しましょう。

広告出稿時の審査が厳しい傾向にある

ファインド広告はディスプレイ広告に比べ審査が厳しい場合もあります。ディスプレイ広告で使用できたクリエイティブが、ファインド広告では拒否されることもあります。禁止事項にあるような攻撃的な内容や犯罪に関するもの、アルコールをはじめとする規制された品物、否定的な出来事に関するコンテンツも却下されやすいので注意しましょう。

ファインド広告活用で幅広い層へのリーチを実現しよう

ファインド広告は巨大プラットフォームであるGoogleのメリットを生かしやすい広告で、Googleディスカバー、YouTube、Gmailで配信されます。

個人に的を絞ったターゲティングがしやすく、コンバージョン率を上げる効果があると期待できます。

しかし、自分で配信面が指定できないことや自動入札設定しか利用できないこと、審査が厳しいことといった注意点もあります。従来のディスプレイ広告とうまく組み合わせ、広告のコンバージョン率向上をはかりましょう。

著者(writer)
Sienca 事務局

リスティングをはじめとした運用型広告など、インターネット広告全般の運用サポートを実施しております。BtoCからBtoBまで様々なクライアント様の広告運用により得た知見を基にブログをお届けします。

関連記事一覧