YouTube広告とは?6種類メニューの特徴や課金形式を解説
YouTube広告とは、YouTubeやGoogle動画パートナーに配信できる動画形式の広告です。
動画の視聴前や視聴中の画面、YouTubeのTOPページやGoogle検索結果ページなどに表示されます。コロナ渦を経てますます市場規模が拡大し、今現在も広告代理店の需要は高まり続けています。
新型コロナが流行した2020年以降は視聴人数が飛躍的に増加し、2022年には日本国内の月間ユーザー数が 7,000万人以上に達しました。
参考元:Google
この記事では、YouTube広告の特徴や種類、課金形式などを詳細に解説します。
- YouTube広告は、YouTubeやGoogle動画パートナーで配信される動画形式の広告で、視聴前、視聴中、またはYouTubeのTOPページなどに表示される。
- 2022年には日本国内の月間ユーザー数が7000万人を超え、膨大な市場へのアクセスが可能である。
- 広告タイプにはスキッパブル広告、ノンスキッパブル広告、バンパー広告などがあり、各種に適した課金形式が設定されている。
- インフィード動画広告やマストヘッド広告など、ユーザーの注意を引くための多様な広告フォーマットが提供されている。
- YouTube広告は、認知拡大、ブランド認知向上、コンバージョン増加など様々なマーケティング目的に対応可能。
- 広告の課金形態にはCPV(視聴単価)、CPM(インプレッション単価)、CPC(クリック単価)があり、キャンペーンの目的に合わせて選択できる。
- YouTube広告の運用では、目的の明確化、ターゲティングの精査、継続的なPDCAサイクルの実施が重要。
YouTube広告とは?
YouTube広告とは、2005年初めに開始された動画サイト「YouTube」に配信できる広告です。
YouTubeは毎月約20億人のユーザーがログインするといわれ、1日の平均利用者数は Googleに次いで2位にランクされています。
毎日10億時間のビデオが視聴され、数十億回の再生回数を生み出しています。
その「数十億」という市場をもって、広告代理店の関心は高まり続けています。
画像引用元:サイバーエージェント動画広告市場推計・予測 (広告商品別)2020年-2025年
2021年の動画広告市場は3,889億円、今後さらに大手通信キャリアによるモバイル通信料金の引き下げや、5Gの普及が今後本格的に開始されることにより、2024年には6,856億円に達すると言われています。ユーザーのスマートフォンによる動画コンテンツ視聴は、引き続き拡大することが予想されます。
また、YouTube 広告は Google 広告プラットフォームを通じて管理されるため、現在の検索広告やディスプレイ広告の設定や測定を同様に組み込むことができ、効果を最大化しやすいことも強みです。
YouTube広告の出し方についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
YouTube広告の特徴
YouTube広告は商品の認知獲得から購入促進まで様々な選択が可能な広告です。
5秒でスキップできるタイプやスキップできないタイプ、最初から「広告」という印がついている動画など多種多様です。
また動画広告全般に言えることですが、動画は映像や音声を用いて「視覚的」「聴覚的」に情報を伝えることが可能であるため、サービスの魅力を表現しやすい特徴があります。
YouTube広告は国内だけで見ても利用者が非常に多く、属性や興味関心などあらゆるオーディエンス(見込み顧客)をターゲティングしてアピールすることが可能なため、コンバージョン増加やブランド認知の底上げが可能な魅力的なプラットフォームといえます。
YouTube広告のメリット
膨大なアクセス数を持つプラットフォームでの認知拡大
YouTube には、探しているコンテンツを正確に見つけるための強力な検索エンジンが備わっています。月間30 億件以上の検索(Ask.com、AOL、Bing、Yahoo の合計をはるかに上回る)があり、インターネット上で 2 番目に大きい検索エンジンとなりました。
膨大なアクセス数と、Google広告の幅広いターゲティング機能を駆使すれば、確実に潜在顧客を見つけることができます。
YouTube の統計情報
- YouTube には 1 日あたり 3,000 万人の訪問者がいる
- YouTube には毎分 300 時間のビデオがアップロードされている
- YouTube ユーザーの68%は、動画を購入の参考にしている
- YouTube 上の中小企業の広告数は過去 2 年間で 2 倍に増加
Google検索結果にも表示される
Googleの検索結果では、他の形式のコンテンツよりも動画が頻繁に表示されるようになりました。これを活用するには、Webサイトに高品質のコンテンツを作成し、そのコンテンツからYouTubeで関連した動画をリンクします。そうすることで、ウェブサイトへのバックリンクが作成され、よりGoogle検索で頻繁に表示されるようになります。また、YouTubeを活用することで、オンライン上の信頼も高まります。Google上では信頼が高くなるほど、Google検索エンジンの結果ページでのページのランクが高くなります。
Google検索上での露出を高める方法
- ウェブサイトを YouTubeチャンネルに関連付ける
- 外部サイトに自社の動画を埋め込めこむ
- 他のソーシャルメディアでも動画を共有する
- 色々な動画フォーマットを使用する
高いコンバージョン率
写真が1,000の言葉を語るとしたら、動画は100万の言葉を補うとされ、さらに動画は他のどの形式のコンテンツよりも感情を呼び起こすと言われています。静的なテキストから動的で魅力的なものに変換すれば、表現の幅が各段に広がります。また、ユニークな動画は視聴者に自社の個性をアピールし、信頼や親密さを築くことに繋がります。楽しく魅力的な動画はコンバージョン率を確実に向上させる力があります。
YouTube広告の種類 (2024年10月時点)
YouTube広告には動画形式で配信されるフォーマットと静止画形式で配信される広告フォーマットがあり、大きく分けると5種類となります。それぞれの特徴や課金方式、掲載枠などをご紹介します。
広告 | 特徴 | 表示場所 | 課金形態 |
インストリーム広告 | Youtube動画の再生前後または再生中に表示される広告です。 | YouTube 動画再生ページまたは Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ | CPV |
●スキッパブル広告(スキップ可能) 広告が 一定時間(5秒間)再生された後、視聴者は広告をスキップできます。 |
CPV | ||
●ノンスキッパブル広告(スキップ不可)
15秒以下の動画広告で、広告が完了するまでスキップできません。 |
CPM | ||
●バンパー広告
6秒以内で再生される短い動画。広告をスキップすることはできません。 |
CPM | ||
インフィード動画広告 (旧 TrueViewディスカバリー広告) |
動画のサムネイル画像とテキストで構成されます。広告をユーザーがクリックすることで動画が再生されます。 | YouTube の関連動画の横、YouTube 検索結果、YouTube モバイルのトップページなど | CPV |
マストヘッド広告 | 最大 30秒間音声なしで自動再生されます。再生が終わると、メインの動画はサムネイル表示になります。 | YouTube ホームフィードの上部 | CPM |
ディスプレイ広告 | 画像広告タイプ。YouTube配信に関する設定はプレースメントで行います。 | YouTube画面の右上、おすすめ動画一覧の一番上 | CPC |
●オーバーレイ広告 オーバーレイ画像広告、またはテキスト広告が動画の再生画面の下部 20% に表示されます。 |
YouTube 動画と、Google 動画パートナー上のウェブサイトやアプリ | CPM | |
YouTube ショートの広告 | ショート動画の間に挿入される短い広告。長さは60 秒未満が推奨されます。 | YouTube ショート | CPM CPV |
バンパー広告
こちらもインストリーム動画の一種で、スキップができない広告です。6秒以下の短いタイプになりますので視聴者がそのまま視聴を続けやすく、視聴完了まで広告をアピールしやすい点があります。短くて覚えやすいメッセージで幅広い視聴者にリーチできる内容が効果的です。
バンパー広告については、こちらの記事で詳しく解説しています。
インフィード動画広告(旧 TrueViewディスカバリー広告)
インフィード動画広告は、ユーザーが動画コンテンツを見つける場所(YouTube の関連動画の横、YouTube 検索結果、YouTube モバイルのトップページなど)で動画をアピールしたい場合に向いています。
ディスプレイ広告
YouTubeにおけるディスプレイ広告とは、YouTube画面の右上、おすすめ動画一覧の一番上に表示される画像広告のことです。他にもスマートフォンだけに表示される「ファインド広告」、動画の下部に画像やテキストを固定表示する「オーバーレイ広告」があります。プレイスメント設定で指定することによりYouTube内へ配信可能です。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は非常にユーザーの目につきやすい動画広告で、ホームフィードの上部で最大 30 秒間音声なしで自動再生されます。
新しい商品やサービスの認知度を高めたい場合や、短期間で大規模なオーディエンスにリーチしたい場合(販売イベントなど)に最適です。
こちらは予約型広告のためGoogle の営業担当者を通じて予約ベースでのみ利用できます。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は動画の「外」で配信される広告を指します。
Google広告の動画広告フォーマットの一つであるアウトストリーム広告は、Youtubeには配信されず、Google動画提携のWEBサイトやアプリで配信できます。音声なしで動画が再生されタップでミュート解除ができます。モバイルで動画広告のリーチを拡大するときに有効です。
YouTube ショートの広告
ショート動画の間に挿入される短い広告で、ユーザーがショートを閲覧している間に自然に表示されます。
広告は数秒から数十秒の長さが一般的です。ユーザーは広告を見たくない場合、上または下にスワイプすることで広告を簡単にスキップできます。スキップされた広告は消えずに保持され、ユーザーが動画をスクロールして戻った際に再び表示される可能性があります。
YouTube広告 課金形態
YouTube広告の課金形態は、大きく分けて4タイプです。
配信目的に応じて使い分けていきましょう。
CPV
ユーザーが動画を30秒視聴するか、その前に広告をクリックした際に料金が発生します。(30秒未満の動画の場合は最後まで視聴した際に発生)
CPV 単価制は、「商品やブランドの比較検討」の目標で動画キャンペーンを作成した場合に使用できます。認知拡大と比較検討を叶える方式でもあります。
CPM
広告が1,000回表示されるたびに料金が発生します(インプレッション課金)。
ユーザーにブランドを知って覚えてもらえるよう配信する場合に向いています。
CPC
広告がクリックされるたびに料金が発生します。
商品を検討してもらえるようユーザーに働きかける場合に向いています。
CPD
掲載日数ベースで課金される課金方式です。
日あたりの広告費用が固定で決まっているような新商品・サービスの発表やイベントの告知など、短期間でとにかく大規模の人数へ見てもらうことを目標とする場合に使用されます。
YouTube広告の費用については、こちらの記事でも解説しています。
YouTube広告の運用ポイント
YouTube広告の運用を始める前に、いくつかのポイントがあります。
目的の明確化
YouTube広告では、目的に応じてどのタイプの広告を運用するのかが大きく変化します。
認知度を高めたいのか、商品・サービスの購入を促進したいのかなど様々な目的が考えられます。しっかりと目的を定めたうえで運用していきましょう。
販売促進が目的の場合
YouTube広告から最終的な目標に至った成果を確認しましょう。コンバージョン率、ビュースルーコンバージョン数、エンゲージビューコンバージョン数など。
商品・サービス・ブランドの認知を高める目的の場合
リーチできた層を確認しましょう。表示回数、視聴回数、獲得アクション数など。
ターゲティングやクリエイティブを精査したい場合
視聴率の比較や動画再生時間の割合、平均広告視聴単価の推移で確認しましょう。
ターゲットの明確化
広告を配信するターゲットがどんな特徴を持っているのかを確認しましょう。
ターゲティング設定では、ユーザーの年齢や性別、趣味などを指定することができるため、想定しているユーザー像を明確にすれば、より的確に広告を届けることができるようになります。
継続的なPDCAサイクル
広告運用をしていくにあたって何よりも重要なことは、継続的にPDCAサイクルを回すことです。
広告配信が開始したら、効果測定を行い、広告の修正やターゲティング・キーワードの見直しを何度も繰り返しましょう。
また、広告の配信設定を変更するだけではなく、予算の調整なども行い、費用対効果を随時見直していく必要があります。
YouTube広告のターゲティングについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
まとめ
今回は、YouTube広告の特徴や種類、課金形式についてご紹介しました。YouTube広告の配信を行う場合は、達成したいビジネス目標を考慮したうえで、その目標を達成できる広告の種類(フォーマット)を選択・活用しましょう。
YouTube広告の特徴や基本、出稿方法について知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
当社では、YouTube広告を含めた広告運用コンサルティングを提供しております。BtoC、BtoB問わず、様々な業種業態での広告運用で得た知見に基づき、最適な広告プランニングをご提案します。また、広告運用による集客だけでなく、集客からの分析や顧客育成の領域まで、デジタルマーケティング全般を網羅したサポートが可能です。
無料相談も行っておりますので、広告運用やデジタルマーケティングにお困りの際はお気軽にご相談ください。