画像SEOとは?SEO対策におけるメリットや具体的な施策を解説

SEO・コンテンツマーケティング

サイトのSEO対策と聞くと、テキスト中心の施策を思い浮かべる方が多いでしょう。

しかし、実は「画像の最適化(画像SEO)」も検索順位や流入アップに大きく影響することをご存知でしょうか。

適切に最適化された画像は、検索エンジンに記事内容をより正確に伝えられるだけでなく、画像検索からの新たな流入や被リンク獲得にもつながるため、サイト全体のSEO評価にも大きなメリットがあります。

本記事では、そんな画像SEOの基本や重要性、具体的な施策から注意点までをわかりやすく解説します。

文章のSEO対策だけでなく、画像も活かした総合的な対策でサイト評価を高めたい方はぜひ参考にしてください。

画像SEOとは?

画像SEOとは、Webページに掲載する画像を検索エンジン向けに最適化し、SEO評価や検索流入を向上させる取り組みのこと。

単に見た目を整えるだけでなく、検索エンジンがその画像の内容や記事との関連性を正しく理解できる状態を作ることが目的です。

たとえば、画像に適切なalt属性を付けたり、サイズやファイル形式を最適化したりすることで、Googleはその画像をより正確に評価できるようになります。

また、画像検索やGoogle Discoverなど、テキスト検索以外からの流入も狙えるのが特徴です。

文章とあわせて画像SEOにも取り組むことで、ページ全体の評価やユーザー体験を向上させ、サイト全体のSEO評価の向上にもつなげることができます。

画像SEOが重要な理由|SEOへの影響とは

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テキスト中心のSEO対策をすでに行っている場合でも、画像SEOを組み合わせることでさらなる成果が期待できます。

Googleは検索順位を決める際、ページ全体の品質やユーザー体験を評価していますが、その中でも、画像はコンテンツの理解を助ける要素として重要視されているからです。

ここからは、画像SEOが具体的にどのようにSEOに影響するのかを以下3つの視点から解説します。

  • 記事のSEO対策にも良い影響がある
  • 画像検索からの流入につながる
  • 画像引用による被リンクやサイテーション獲得につながる

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

記事のSEO対策にも良い影響がある

画像SEOには、記事全体のSEO評価を底上げする効果があります。

なぜなら、Googleは画像を含むページのコンテンツを総合的に評価するからです。

画像が記事内容と関連性が高く、適切なalt属性やキャプションが設定されていれば、検索エンジンはそのページを「情報が充実している」と判断しやすくなります。

また、画像はユーザーの滞在時間やスクロール率を高め、結果的にエンゲージメント指標の改善にも貢献します。

その結果、SEOにおいてもプラスに働く可能性があるのです。

画像検索からの流入につながる

画像SEOを行うと、Googleの画像検索結果に自社の画像が表示され、新たな流入を生む効果が期待できます。

Google画像検索は、ユーザーが特定の商品の見た目や比較情報、手順などを調べる際によく利用する検索経路です。

特に商品画像や図解、手順画像などはクリック率が高く、画像検索で上位表示されることで画像から直接サイトへ訪問してもらえる可能性も高まります。

画像SEOによって画像検索という別チャネルを持つことができれば、流入数の安定化にもつながるでしょう。

画像引用による被リンクやサイテーション獲得につながる

独自に作成したグラフや図解、写真などのオリジナル画像は、他サイトやメディアに引用されやすい特徴があります。

そして、引用時に出典元としてリンクを貼ってもらえれば被リンクにつながり、サイト全体のSEO評価が向上する可能性があります。

また、仮にリンクがなくても他メディア内で企業名やサイト名の記載が増えることで、サイテーション評価が上がり、サイト全体の信頼性が向上する効果が期待できます。

被リンクやサイテーションはGoogleの評価要素のひとつであり、長期的には検索順位の底上げにも効果的です。

画像SEOは直接的な集客だけでなく、このような間接的なSEO強化にも寄与します。

今からできる画像SEO対策8選

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画像SEOは、特別なツールや高度な技術がなくても始めることができます。

ここでは、初心者でも取り組みやすく、かつ効果が見込める対策として、以下8つを紹介します。

  • オリジナルの画像を作成する
  • わかりやすく見やすい画像を用意する
  • 画像のサイズを最適化する
  • 適切なファイル形式を使用する
  • 画像にalt属性を設定する
  • 画像の前後にキャプションを設定する
  • 画像の内容をファイル名で簡潔に表す
  • スマホ閲覧を考慮する

それぞれのポイントを押さえて実践することで、画像の検索評価とユーザー体験を同時に高めることができます。

オリジナルの画像を作成する

画像SEOで大きな効果を得るには、オリジナル画像の活用が必須です。

なぜなら、フリー素材や他サイトの画像では差別化が難しく、検索エンジンからの評価も限定的になりがちです。

一方、独自の写真や図解、インフォグラフィックなどは、ほかにはない情報として認識されやすく、画像検索で上位表示される可能性が高まります。

また、オリジナル画像は他サイトから引用される機会も増えるため、被リンクやサイテーション獲得にも効果的です。

商品写真や実際の作業風景を使用するほか、オリジナルのデータをグラフ化するなど、自社ならではの視点で画像を作成できないか検討してみましょう。

わかりやすく見やすい画像を用意する

画像SEOにおいては、わかりやすく見やすい画像を作ることが大切です。

検索エンジンは、画像の内容を直接理解するわけではありません。

しかし、ユーザーが見やすく理解しやすい画像はクリック率や滞在時間の向上につながり、間接的にSEO評価を高める効果があります。

そのため、画像を作成する際は以下のポイントに着目し、わかりやすさや見やすさにこだわることが大切です。

  • 色使いはコントラストを意識し、背景と文字色の差をはっきりさせる
  • フォントは読みやすい大きさ・種類を選ぶ
  • 図やグラフは情報を詰め込みすぎず、要点を絞る
  • 余白を適度に確保し、デザインに呼吸を持たせる

逆に、小さすぎて文字が読めない画像や、情報が多すぎでわかりづらい画像があると、かえってユーザー体験を損ねる可能性があるので注意してください。

また、最近はネットをスマホで閲覧するユーザーも多いので、作成段階からマルチデバイスでの見え方を意識しましょう。

 画像とテキストの関連性を意識することも大切

画像SEOでは、画像の内容と周囲のテキストの内容が一致しているかも重要です。

記事テーマや見出しと無関係な画像は、ユーザーが困惑したり、離脱につながったりする原因となり、結果として検索エンジンからのSEO評価が下がるおそれがあります。

たとえば、SEOの解説記事に掲載するグラフなら、その直前や直後にグラフの説明や数値の背景を文章で補足するのが理想です。

こうすることで、検索エンジンにもユーザーにも「この画像はこの情報を示している」と明確に伝えられます。

画像のサイズを最適化する

画像をSEOに最適化するには、画像サイズにも気を配りましょう。

画像サイズが大きすぎると、ページの読み込み速度が低下し、SEO評価やユーザー体験に悪影響を与える可能性があります。

Googleは表示速度をランキング要因の一つとしているため、高画質を保ちつつ軽量化することが大切です。

画像を作成・挿入する際は、以下のポイントに注意しましょう。

  • 横幅600px~1200px程度の解像度で作成する
  • 1枚あたり100KB〜300KB程度のファイル容量にとどめる
  • 画像圧縮ツール(TinyPNG、Squooshなど)を活用する
  • WebP形式を利用する

画像サイズを最適化することで、モバイルユーザーにも快適な閲覧環境を提供できます。

適切なファイル形式を使用する

画像SEOに取り組む際は、JPEG・PNG・WebPなどの画像のファイル形式を最適化することが大切です。

画像のファイル形式には主に以下4つがあるので、シーンによって使い分けるようにしましょう。

形式特徴・用途
JPEG写真やグラデーションの多い画像に適した形式。圧縮率を調整すれば容量削減が容易。
PNG透過が必要な画像や、ロゴ・アイコンなど線や文字がくっきりした画像に適した形式。
WebPGoogleが推奨する形式。JPEGやPNGより軽量で高画質を保ちやすく、SEO的にも有利になりやすい。
GIF簡単なアニメーションなどに用いられる形式。容量が軽いが、その分画質は悪い。

画像の内容や用途に応じてファイル形式を選ぶことで、画質と容量のバランスを最適化できます。

画像にalt属性を設定する

画像SEOにおいて欠かせないのが、alt属性(代替テキスト)の設定です。

alt属性は、画像が表示されないときやスクリーンリーダーで読み上げる際に、その画像の内容を伝える役割を持ちます。

Googleも画像の内容理解にalt属性を活用しているため、画像SEOの基本中の基本ともいえる存在です。

alt属性を設定する際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 画像の内容を簡潔かつ具体的に説明する(例:「赤いマグカップにコーヒーを注いでいる写真」)
  • キーワードを自然に含める(詰め込みすぎはNG)
  • 装飾目的や意味のない画像は空欄にする

なお、alt属性は画像を挿入する際のimgタグ内で以下のように記載します。

alt属性の記載方法
<img src=”画像URL” alt=”画像の説明文”>

あとになってサイト内の画像すべてにalt属性を設定するには非常に手間がかかるので、「画像を入れたらalt属性を設定する」というルールを徹底して運用するのがおすすめです。

画像の前後にキャプションを設定する

画像SEOに取り組む際は、画像前後のキャプション設定も忘れずに行いましょう。

キャプションとは、画像の直下や周囲に配置する補足説明テキストのことです。

ユーザーはページをスクロールしながら画像に目を留め、その直後のキャプションで内容を理解する傾向があります。

実際、Googleも画像周辺のテキストを画像の意味理解に利用しているとされています。

たとえば、スマホケースを手がける企業のコラム内でスマホケースの耐久力テストを行っている画像を挿入する場合、「スマホケースの耐久テストの様子」などのキャプションを設定することで、ユーザーにもGoogleにも画像の内容を理解してもらいやすくなるでしょう。

なお、キャプション設定時のポイントは以下のとおりです。

  • 画像の内容や背景、意図を簡潔に説明する
  • キーワードを自然に盛り込む
  • 長すぎず、1〜2文程度にまとめる

キャプションはユーザー体験を向上させるだけでなく、画像と記事内容の関連性を高めるSEO効果も期待できます。

画像の内容をファイル名で簡潔に表す

画像ファイル名は、検索エンジンが画像内容を理解する手がかりのひとつです。そのため、画像SEOにおいては画像のファイル名にも工夫が求められます。

たとえば、デフォルトのままの「IMG_1234.jpg」や「image.png」のようなファイル名では意味が伝わらないため、以下のように内容を表す英単語やキーワードを使ったファイル名を設定しましょう。

  • 悪い例:IMG_001.jpg
  • 良い例:coffee-red-mug-pouring.jpg(赤いマグカップにコーヒーを注ぐ写真)

なお、画像ファイル名を設定する際のポイントは以下のとおりです。

  • 単語はハイフン(-)で区切る(アンダースコアは避ける)
  • 英数字を使い、日本語は避ける(文字化け防止)
  • キーワードを入れすぎず、内容を簡潔に示す

スマホ閲覧を考慮する

画像SEOを効果的に行うには、スマホ閲覧への配慮も欠かせません。

現在の検索流入の多くはスマートフォン経由なので、画像もモバイルでの見やすさを前提に設計することが重要です。

実際、PCで綺麗に見えても、スマホでは文字が小さすぎたり、細部が潰れてしまうケースは少なくありません。

具体的には以下のポイントを押さえて、モバイルフレンドリーな画像を作成しましょう。

  • 文字入り画像はフォントサイズを大きめに設定
  • 縦長画像や正方形画像を活用し、横スクロールを避ける
  • レスポンシブ対応で画面幅に応じたサイズを自動表示
  • タップ操作のしやすさを意識(ボタンやリンク付き画像の場合)

また、画像を挿入したページを公開したあとは、実機で見やすさを確認することも大切です。

自分で確認して「見づらい」と感じる場合は、ほかのユーザーも見づらいと感じている可能性が高いので、必ず自分の目でチェックするようにしてください。

これらを通じてモバイルユーザーが快適に閲覧できる画像を作れれば、滞在時間や直帰率改善につながり、結果としてSEOにもポジティブな影響をもたらすでしょう。

画像SEOで注意すべき3つのポイント

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画像SEOは適切に行えば大きな効果を得られますが、やり方を誤ると逆効果になる場合もあります。

そこでここでは、画像SEOで特に注意したいポイントとして、以下3つを解説します。

  • 「画像が多い=SEOに強い」ではない
  • 他サイトの画像を無断使用するのはNG
  • フリー画像の場合はライセンスや商用利用の規約を要チェック

それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。

「画像が多い=SEOに強い」ではない

画像はユーザーの理解を助け、記事の魅力を高めますが、量が多ければ多いほどSEOに有利になるわけではありません。

むしろ、必要以上に画像を配置すると以下のようなデメリットが発生します。

  • ページの表示速度が低下し、SEO評価が下がる
  • スクロール量が増えて読みにくくなる
  • 内容が散漫になり、伝えたい情報がぼやける

重要なのは「適切な場所に、必要な数だけ」画像を設置することです。

ユーザーが内容を理解しやすく、ページ全体の読みやすさが保たれるようにバランスを意識しましょう。

他サイトの画像を無断使用するのはNG

他人や他サイトが作成した画像や写真を、許可なく自サイトに掲載することは著作権侵害にあたる可能性があります。

特に商用サイトの場合、権利者からの警告や法的トラブルに発展するリスクもあるため、無断使用は絶対に避けるべきです。

どうしても他サイトの画像を使いたい場合は、以下のような対応を検討しましょう。

  • 権利者から明確な使用許可を得る
  • ライセンス条件を確認する
  • 出典を明記する

とはいえ、画像SEOによって被リンク獲得や画像検索からの流入などの成果を望むなら、他サイトからの引用・転載ではなく、自社で撮影・作成したオリジナル画像を使うのが一番です。

他サイトからの画像流用は避け、できるだけオリジナル画像を使うようにしましょう。

フリー画像の場合はライセンスや商用利用の規約を要チェック

画像によってSEO評価を高めたいとき、フリー素材を使うケースもあるでしょう。

しかし、フリー素材サイトの画像であっても、必ずしも無制限に使えるわけではない点に注意が必要です。

サイトによっては、商用利用や改変に制限があったり、クレジット表記が必須の場合があります。

フリー画像を利用する際は、事前に以下の点を必ず確認しましょう。

  • 利用目的:商用利用可か、非営利のみか
  • 改変の可否:トリミングや文字入れが許可されているか
  • クレジット表記:作者名やサイト名の記載が必要か

規約違反は著作権トラブルの原因になるため、フリー画像でもライセンス条件を遵守することが大切です。

まとめ

本記事では、画像SEOの基本的な内容からすぐに実践できる施策までを詳しく解説しました。

画像SEOは、記事やページの評価を高めるだけでなく、画像検索からの流入や被リンク獲得にもつながる重要な施策です。

オリジナル画像の作成・挿入やalt属性の適切な設定、サイズ・形式の最適化など、今日からでも取り入れられる施策も多いので、積極的に取り組むとよいでしょう。

ただし、画像の過剰配置や無断使用、ライセンス違反といったリスクもあるため、取り組む際はユーザー目線と法的配慮の両方を意識した運用が求められます。

文章だけのSEOから一歩進んで、画像SEOも取り入れることで、検索流入の幅を広げ、サイト全体の成果向上を目指しましょう。

著者(writer)
Sienca 事務局

オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングやSEO施策の運用サポートを実施しているチームです。検索流入数の増加や新規顧客のリード獲得など、SEO・コンテンツマーケティングの実施経験を基にブログをお届けします。

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