コンテンツSEOとは?メリットと成果を出す手順を4ステップで解説
コンテンツSEOは検索ユーザーに価値ある記事コンテンツを提供し、自然検索からの集客を目指す、コンテンツマーケティングの一施策です。
今回はコンテンツSEOの概要から、企業がコンテンツSEOを実施するメリット・デメリット、具体的な実践方法を説明します。
コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、検索するユーザーに有益な情報を継続的に配信し、自然検索からの見込客流入を目指すマーケティング施策であり、コンテンツマーケティングの一部です。
コンテンツSEOでは主に記事コンテンツをメディアに投稿し、該当キーワードで検索順位上位を狙います。
よって効果的なコンテンツSEOを行うためには、検索ユーザーのニーズを踏まえた内容を記事コンテンツに取り入れる必要があります。
また同じキーワードでも、時間の経過とともに検索ユーザーのニーズが変化していきます。
他にもGoogleなどの検索エンジンが実施する、定期的なアップデートにより、これまで評価されていた記事コンテンツの順位が落ちることもしばしば発生します。
したがってコンテンツSEOは記事を投稿するだけでなく、投稿後の効果検証も含めた、総合的な取り組みが必要です。
コンテンツSEOが注目される理由
SEO施策としてコンテンツSEOが注目される前は、ブラックハットSEOと呼ばれるSEO手法が多く取り入れられていました。
ブラックハットSEOとは検索エンジンの穴を突き、以下のような小手先のテクニックで検索上位を得ようとする手法です。
- 被リンクの大量設置
- 隠しテキスト
- ワードサラダ(キーワードを不自然に盛り込み自動生成された文章)
- クローキング(ユーザーとは異なる内容のコンテンツをクローラーに認識させること)
ブラックハットSEOが横行していた頃はコピーコンテンツや、ただキーワードを盛り込んだだけで意味をなさない記事が量産されている状況でした。
そんな状況を是正するために、Googleは複数のアップデートを実施し、ユーザーへの価値提供に重きを置く記事が評価されるようになったことで、コンテンツSEOへの注目が高まっています。
コンテンツSEOのメリット・デメリット
では次に、コンテンツSEOを行う上で考えうるメリット・デメリットを説明します。
メリット
コンテンツSEOを実施する上で考えられるメリットは以下の3点です。
- さまざまな段階の顧客に訴求しやすい
- 顧客ロイヤリティを育みやすい
- お問い合わせやメルマガなどにつなげやすい
消費者の購買行動の変化により、実際に商品を購入する以前の情報収集段階がより重要視されています。
そんな中、コンテンツSEOでは、検索クエリ別に検索ユーザーが求めている情報を提供するため、さまざまな段階の顧客に訴求しやすいメリットがあります。
また関連記事をうまくつなげるなど、ユーザーが自らメディア内を回遊しやすいよう工夫したり、継続的なコンテンツ配信を行ったりすることで顧客ロイヤリティが育まれやすいのも特徴です。
他にも記事を読むことでメルマガや資料ダウンロード、お問い合わせなどにもつながりやすく、より見込客と距離の近い関係を構築しやすいメリットがあります。
デメリット
コンテンツSEOは有用な施策であるものの、以下のような弱点も存在します。
- 即効性のある施策ではない
- Googleのアップデート等に影響されやすい
- 定期的な効果検証が必要
コンテンツSEOはコンテンツマーケティング同様、広告のような即効性は見込めません。
またコンテンツSEOではGoogleなどの検索エンジンが行うアップデート等により、これまで上位を記録していた記事コンテンツがいきなり検索圏外に飛ばされることがあります。
したがって定期的な分析や効果検証が必須であり、記事のリライトなど、付随業務が発生する場合もあります。
コンテンツSEOの実践方法
実際にコンテンツSEOの具体的な実践方法をステップ別に紹介します。
1.対策キーワードの選定
まず最初のステップでは、対策するキーワードを選定し、そのキーワードがどんなニーズで検索されているかを分析します。
キーワードは以下4種類の検索クエリ(ユーザーが実際に検索した際に使用した語句)に分類されます。
検索クエリ | 検索意図 | キーワード例 |
KNOWクエリ | 概要や方法を知りたい 悩みを解決したい | ・SEOとは ・画像検索 方法 |
GOクエリ | 行きたい | ・渋谷 カフェ |
DOクエリ | 行動したい | ・水漏れ 修理 ・カスタマーサクセス 求人 |
BUYクエリ | 購入したい | ・洗濯機 おすすめ ・ランニングシューズ |
キーワードはどの検索クエリに該当するかに加え、キーワードの検索ボリュームも重要な要素です。
あまりにも検索ボリュームが少ないキーワードをターゲットにしても費用対効果が悪いため、最低でも100以上の検索ボリュームがあるキーワードに設定しましょう。
キーワードの検索ボリュームは、Googleキーワードプランナーや有料ツール(AhrefsやPascalなど)で確認できます。
SEOキーワードの選定方法については、以下の記事でご紹介しているので、ぜひこちらも参考にしてみて下さい。
2.対策キーワードのニーズ分析
コンテンツSEOでは、検索ユーザーに価値ある情報を提供することが重要であるため、いかに検索ユーザーのニーズを捉えるかが非常に重要です。
そのためキーワードが選定されたらすぐにコンテンツ制作に移るのでなく、実際に検索を行いながら、検索ユーザーのニーズを分析します。
以下項目も併用しながら、検索ユーザーのニーズを深掘りしていきます。
- サジェストワード(検索窓にキーワードを入れた際、下に表示されるワード)
- 共起語
3.コンテンツ制作
対策キーワードのニーズ分析を行い、記事コンテンツの方向性がある程度定まったら、コンテンツ制作を行っていきます。
コンテンツSEOでは、検索ユーザーに価値のある情報を提供する(≒検索上位を狙う)のが目的です。
ユーザーファーストで考える視点はもちろん、Googleがコンテンツで重要視しているポイントに留意しながら記事コンテンツを作成していきましょう。
- E-A-T[Expertise(専門性)・Authoritativeness(権威性)Trustworthiness(信頼性)]の3つを踏まえる
- YMYLジャンル(医療やお金、ニュースなど)はより厳しく評価され、信ぴょう性の高い情報の提示が必要
4.定期的な効果検証
投稿した記事コンテンツは、定期的な分析・効果検証を実施します。
もし投稿してから一定期間経っても思うような順位が獲得できていない場合は、そもそも重要なニーズを拾い損ねている可能性があります。
また急に順位が下がった場合、アルゴリズムの変動や、ユーザーニーズの変化が考えられます。
常に検索ユーザーのニーズに沿うためには、リライトなどのチューニングを実施する必要があり、該当コンテンツを素早く拾うためにも定期的な効果検証は欠かせません。
コンテンツSEOの効果検証は、GoogleサーチコンソールやGoogleアナリティクスの活用が便利です。
- Googleサーチコンソール:獲得キーワードや被リンク状況、ペナルティの有無などが確認できる無料ツール
- Googleアナリティクス:ユーザー属性や流入元などが確認できる無料ツール
まとめ
ここまでコンテンツSEOの概要や具体的な実施方法を中心に説明しました。
コンテンツSEOはWeb集客の主要施策であり、今後ますます必要性が増すと考えられます。
コンテンツSEOを成功させるために、中長期的な視点をもって、継続的なコンテンツ配信や効果検証に取り組んでいきましょう。