YouTubeショート広告とは?出し方やメリット、入稿規定を解説

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1日300億ビューを越えるYouTubeショートが、2023年本格的に広告掲載を開始しました。設定済YouTube動画広告を使って配信できる手軽さに加え、Instagram、TikTokの動画広告を流用できます。自社サービスとの適正を複数媒体で比較検討している方におすすめです。

YouTubeショート広告は、YouTubeショート動画の間に表示される短尺の動画広告で、主にスマホユーザー向けに最適化された縦型フォーマットの広告形式です。視聴者の興味を引きやすく、低コストで広範囲にリーチできるため、ブランド認知や商品訴求に効果的です。

本記事では、YouTubeショート広告の特徴やメリット、費用、出し方などを詳しく解説します。

■この記事のポイントまとめ
  1. YouTubeショート広告は短編動画広告で、日本での配信が2023年に始まり、短時間で広範囲にリーチ可能。
  2. 広告コストはインプレッション数に基づく課金で、相場は1,000回の表示で10〜500円程度と低コスト。
  3. 広告フォーマットは主に縦型で、スマホユーザーに最適化された設計でエンゲージメントが高い。
  4. ターゲティング機能は細かく設定可能で、無駄な広告配信を避けることができる。
  5. YouTubeショート広告はオーガニック動画の間に自然に挿入され、視聴体験を損ねにくい。
  6. クリエイティブの要件は縦型動画で15秒以下が推奨され、クリックや視聴によるインタラクションも可能。
  7. ビジネス活用例としては、パーソナルジムのプロモーションやファッションECサイトのキャンペーン、旅行プロモーションなどが効果的。

株式会社クロスリスティングでは、YouTube広告を含めた広告運用コンサルティングを提供しております。BtoC、BtoB問わず、様々な業種業態での広告運用で得た知見に基づき、最適な広告プランニングをご提案します。
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Contents
  1. YouTubeショートとは?
  2. YouTubeショート広告のメリット
  3. YouTubeショート広告の仕様・入稿規定
  4. YouTubeショート広告の課金形態と費用の仕組み
  5. YouTubeショート広告のポイント
  6. YouTubeショート広告の出し方、設定方法
  7. YouTubeショート広告動画の作成(Google広告動画テンプレート)
  8. YouTubeショート広告のビジネス活用例
  9. まとめ

YouTubeショートとは?

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YouTubeショートは、2021年7月にリリースされた短編動画を作成して共有できる比較的新しい機能です。映像の長さは最大60秒で、通常モバイルデバイスで視聴されます。外出先で移動しながら視聴できるよう、簡単で手軽なコンテンツを探しているユーザーにアピールできる設計です。

TikTokの影響で作られたYouTubeショートですが、視聴者数は急激に増加しており、通常のYouTube動画の収益を脅かすほどの拡大ぶりです。
関連情報:東洋経済ONLINE

デジタル広告を扱う立場であれば、ぜひとも参入したい配信領域と言えるでしょう。

YouTubeショート広告のメリット

低コストで広告配信ができる

YouTubeショート広告は1,000回の表示で10〜500円程度の費用で配信可能です。他の広告フォーマットと比べて比較的安価にリーチを拡大できるのが大きなメリットでしょう。

短時間で視聴者の興味を引ける

ショート動画は15秒以内が一般的で、短い時間で視聴者の興味を引けます。スキップできる広告形式でも、最初の数秒でインパクトを与えることでブランド認知を高めることが可能です。

スマホユーザーに最適化されている

YouTubeショートは縦型の全画面動画なので、スマホユーザーにとって見やすく、エンゲージメント率が高いのが特徴です。縦型フォーマットを活かした広告は自然に視聴されやすいため、効果的にユーザーにアプローチできます。

自然な形でユーザーの視聴体験に溶け込む

ショート広告はオーガニックなショート動画の間に表示されるため、ユーザーにストレスを与えにくいのがメリット。自然な流れで動画を視聴してもらえるため、ブランドや商品のイメージを良い形で印象付けられます。

YouTubeの強力なターゲティング機能を活用できる

YouTubeショート広告はGoogle広告のターゲティング機能を利用でき、

  • 興味・関心
  • 年齢・性別・地域
  • 検索履歴

などを基に、狙ったターゲットに広告を届けられます。無駄な広告配信を減らし、コストパフォーマンスの高い広告運用が可能になります。

YouTubeショート広告の仕様・入稿規定

画像・動画

クリエイティブの要件は以下の通りです。

  • 長さ:15秒以下推奨180秒以内
  • アスペクト比:縦型コンテンツ9:16、正方形のコンテンツ1:1
  • 大きさ:縦方向1920×1080、正方形:1080×1080(px)
  • フレームレート:60fps

入稿規定

こちらは広告を入稿する際の規定です。

  • YouTube動画URL※必須:YouTubeチャンネルにアップロードした動画のURL
  • 最終ページURL※必須:広告の商品やサービスに関連したページのURL
  • 行動を促すフレーズ※必須:最終ページURLで指定したサイトにユーザーを誘導するリンクボタン
  • 広告見出し_半角15文字(全角7文字):動画本体の隣に表示され、最もユーザーの目に付きやすいテキスト
  • 長い広告見出し_半角90文字(全角45文字)※必須:インフィード広告のメインのテキスト行として表示される
  • 説明文_半角70文字(全角35文字)※必須:商品やサービスを宣伝する文言。YouTubeショート広告ではこちらが広告内に表示される

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YouTubeショート広告の課金形態と費用の仕組み

YouTubeショート広告の課金は、主に以下の要素に基づいて行われます。

  • インプレッション:広告が視聴者の画面に表示された回数
  • 視聴:視聴者が広告動画を一定時間以上再生した場合
  • エンゲージメント:視聴者が広告に対して何らかのアクション(例:クリック、共有など)を行った場合

具体的な課金方式としては、目標インプレッション単価(vCPM)を設定することが一般的です。これは、広告が視認可能な状態で1,000回表示されるごとに料金が発生する仕組みです。動画が2秒以上再生された場合にのみ料金が発生します。費用の相場は、1,000再生ごとに10〜500円とされています。

YouTubeショート広告のポイント

縦型で広告を作成する

縦方向の表示スペースにぴったり合うように映像を調整しましょう。既存の動画広告を使うことも可能ですが、縦仕様の映像の方が効果が高まります。作成においては、Google動画広告テンプレート(記事後半で使い方を解説)を使用することもおすすめです。

明確でインパクトのあるビジュアル

ビジュアルは、一目で視聴者の注意を引く色が鮮やかで、目を引くようなデザインであることが重要です。短編動画では長々とアピールする時間はありません。視聴者がビジュアルを見た瞬間に、何の広告か理解し、「ビビ!」とくるような表現にすることがポイントです。

最初と最後のインパクトの強さ

動画はとにかく短く要点を絞りましょう。成功するショート動画は、短時間でメリハリのあるストーリーである傾向が高いです。また、注目を集めるオープニングビジュアルも重要です。

簡潔で説得力のあるメッセージ

メッセージは余計な言葉を省き、短くはっきりと単刀直入に表現することです。「セール開始!今だけ50%オフ!」というように、視聴者がすぐに理解できて行動を起こしやすいフレーズにしましょう。

創造性とオリジナリティ

広告コンテンツはユニークで新しいアイデアやアプローチを取り入れる必要があります。他とは異なる特徴を持つコンテンツを作り、自社のオリジナリティを認知する必要があります。

視聴者とのインタラクション

視聴者が広告を見かけ興味を抱いてくれた場合に、即座に自社を知ってもらえるよう日頃からチャンネルにコンテンツを蓄積しておきましょう。どのような事業社か分かると広告にも安心感があり、獲得まで誘導がスムーズになります。また、コメントにはしっかりと目を通し、視聴者の反応を知ることで、サービスまたは広告の改善に生かすことができます。

共感を呼ぶストーリーテリング

物語を通じて視聴者の感情に訴えかける要素が必要です。日常の一部を応用したサービス紹介にすれば、視聴者は広告に共感できます。

コンテンツの相性

コメディー、旅行、科学、情報コンテンツなど、一部のコンテンツは他の動画広告フォーマットよりもショート動画の方が相性が良く、パフォーマンスを発揮することがあります。

適切なタイミングでの投稿・配信

視聴者が最もスマートフォンを使用する通勤時や週末の時間帯、特定のイベントや季節に合わせるのはもちろん、新商品の発売、気候、時事状況に合わせた広告を公開しましょう。期間限定特典を持たせたキャンペーンであればリマインドとして活用することもできます。

一貫したコンテンツUPスケジュール

定期的に一定のペースでコンテンツを公開することも重要です。毎週決まった曜日に新しい動画を投稿するといったスケジュールを設定すれば、視聴者は定期的にチェックする習慣がつき、配信側との結びつきも強くなります。

解析とデータ駆動型のアプローチ

Google広告のレポート機能にYouTube広告専用の詳細分析機能が実装されました。詳細な数値を可視化できないために効果を確かめることが難しいとされていた動画広告においては画期的な機能です。既存のパフォーマンス分析と併用してさらなる広告配信の改善が見込めます。

ハッシュタグの活用

ショート動画ユーザーの大半はハッシュタグを使用する傾向があります。タイトルやサムネイル、説明欄に取り入れましょう。
Google広告:YouTube 動画でハッシュタグを使用する

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YouTubeショート広告の出し方、設定方法

広告がショート動画で表示されるためにはいくつかの条件があります。
動画アクションキャンペーン、アプリキャンペーン、P-MAXキャンペーンに縦型動画アセットを追加することによって、自動的にショートに合わせてスケールされ、ショートで配信することができます。

下記ではショート広告に必要な設定ポイントのみ載せていますので、基本の設定についてはこちらの記事をご確認ください。

設定①:目標の選択

販売促進、見込み顧客の獲得、ウェブサイトのトラフィック、のどれかを選択。
(またはここで目標を選択せず、サブタイプで「コンバージョンの促進」を選択)

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設定②:キャンペーンタイプ

動画、P-MAX、アプリのどれかを選択。

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設定③:キャンペーンのサブタイプ

コンバージョンの促進を選択。

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設定④:広告の設定

YouTubeにUP済の動画URLを設定し、フォーマットタイプより「ショート動画」の有無を設定できます。

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このように、既存の動画を使用してショート広告を作成できます。

動画レスポンシブ広告もリスティング広告同様にアセットを使用できます。アセットについては下記のリスティング広告の記事で詳しくご紹介していますので、よかったら参考にしてください。

YouTubeショート広告動画の作成(Google広告動画テンプレート)

ショート広告やスキップできないインストリーム広告のように、縦型動画が推奨の広告フォーマットが増えてきました。Googleの動画作成テンプレートは、パフォーマンスを最大限に発揮できる構成となっていますので、ぜひ活用しましょう。

以下は具体的な手順です。

作成①:ツールと設定「アセットライブラリ」

Google広告のアカウントにログインし、ツールと設定→「アセットライブラリ」と選択。

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作成②:新規作成「動画」

新規→動画→動画を作成

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作成③:テンプレートの選択

今回は縦型を使用します。テンプレートごとに向いてるキャンペーン目的の説明が記載されているため、参考にしながら選びましょう。

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作成④:項目入力

後はナビゲーションに沿って簡単に作成できます。下記では見本用にUPしたロゴや画像を使用していますが、レスポンシブ等で使用している既存の素材があればそのまま使用できます。

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以下は作成したテスト動画です。

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YouTubeショート広告のビジネス活用例

パーソナルジムスタジオ:1か月無料キャンペーン「無料体験」

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運動の躍動感、体型の改善変化は短編動画の得意ジャンル。店舗集客に活用
InstagramやTikTokなど若年層に需要の高いショート動画プラットフォームも、YouTubeであれば幅広いユーザー層に届けることができます。特に、美容やダイエットは繰り返しコンテンツを閲覧してもらいやすく再生回数が伸びやすいジャンルです。広告も多く表示する機会があります。

動画構成
フィットネスインストラクターが実際に動作を行う短くて効果的なワークアウトの様子や、憧れとなる体型を強調。また、美容や健康では施設の清潔感が伝わる映像であることも大切です。通いやすさが重要なサービスでは地域が分かる画像や広告文をいれることも効果的。

ファッションECサイト:初回購入クーポン「今すぐ購入」

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ショートコンテンツマーケティングを起こした 若年層の好みを存分に取り入れる
季節の変わり目しか新作を披露できなかった時代は完全に過去のものとなりました。新商品発売のたびに気軽に発信できるようになったファッションジャンルは、短編動画と最も高相性の一つといえます。
割引の他、アプリダウンロードの促進など様々な使い道があります。

動画構成
新作商品をAIタッチのイラストと実際のモデル着用写真を組合せて表現。流行に敏感な若年層の好みを研究し、存分に取り込んでいきましょう。ハッシュタグの活用も大事な要素です。

旅行カテゴリ:早割キャンペーン「今すぐ予約」

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内容を絞った広告が活きる短編動画は旅コンテンツと好相性。宿泊施設は内装、近所の観光地など
早割以外に、地元の名産食品のサービスなど旅行ジャンルでは様々なお得なサービスを用意できます。日頃から自社チャンネルで、アクセスできる観光地、近所の食事処、観光客との交流を映したコンテンツなどを蓄積しておけば、現地を知らない比較検討視聴者の予約アクションを促せます。

動画構成
風情を醸すイラストと詩的な言葉で、対象旅行キャンペーンのエリアだけを連想させる特化型デザインも挑戦しやすいです。忘れがちな早割時期と限定期間を、視聴者にリマインドする効果も期待できます。

求人情報サイト:会員登録促進「登録」

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圧倒的ユーザー数のYouTubeで自社の求人情報を幅広くアプローチ
YouTubeショートは、総再生に対しいまだ広告参入が少なくビッグジャンルの競合性も低いため、採用関係の広告でも単価を抑えることができます。また、人材紹介会社への委託は数ある求人の一つに埋もれがちです。自社の魅力をオリジナリティ溢れる内容で発信しましょう。

動画構成
スピーディな選考と操作性をショート動画ならではのテンポで体現。他社との差別化を意識した「AI選考」を強調し「マッチング」等の近年ポピュラーな用語を使うのも短編動画のポイントです。幅広い職業情報の取り扱いを表すため、様々な制服の人物達の写真を使いストーリーテリング(視聴者との結びつけ)を狙います。

まとめ

TikTokやInstagramを筆頭としたショート動画が拡大した理由に、手間も頭を使わず、寝る前などの隙間時間(短時間)で視聴を済ませることができる点があげられます。

例えば、YouTube動画が30分以上の長さだと視聴者は見ることをためらいますが、そのチャンネル内にショート動画があれば「ちょっと見てみよう」という気にさせてくれます。

YouTubeは長い動画も短い動画もあげられるプラットフォームという強みがあるため、ショート動画ではあえて詳細部分を語らず、長尺動画へ誘導しやすくなります。
また、ショート用の動画を作らなくても長尺動画の切り抜きを使ってショート動画を配信できるのも大きな魅力です。

これからの時代の流行を作り出すのはショート動画と言っても過言ではありません。だからこそ各SNSも力を入れて取り組んでいると思われます。
ショート動画は再生回数も伸びやすく、設定も簡単です。
これまで通常の動画広告だけを利用していた方も、ぜひショート広告にチャレンジしてみてください。

弊社ではYouTubeショート広告を早くに取り入れ、運用の実績を積んでいます。ぜひお問い合わせください。

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著者(writer)
Sienca 事務局

リスティングをはじめとした運用型広告など、インターネット広告全般の運用サポートを実施しております。BtoCからBtoBまで様々なクライアント様の広告運用により得た知見を基にブログをお届けします。

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