YouTubeのSEO対策で重要な12のポイント|動画SEOのキーワード選定についても解説
YouTubeで動画を投稿しても、思うように再生数や登録者数が伸びない…そんな悩みを抱える方は少なくありません。実は、YouTubeの再生数を伸ばすためには「YouTubeのSEO対策」を行うことが不可欠です。とはいえ、「YouTubeのSEOって何をすればいいの?」「動画SEOなんてやったことがないからわからない」という方も多いでしょう。
そこで本記事では、YouTubeのSEO対策で押さえておくべき12のポイントについて、動画作りのコツからチャンネル設定までわかりやすく解説します。初心者でもすぐ実践できる内容なので、ぜひ参考にしてください。
YouTubeのSEO対策とは?

YouTubeのSEO対策とは、YouTube内の検索結果や関連動画で自分の動画が上位に表示されるように最適化する取り組みのことです。動画で検索上位を目指すという点から「動画SEO」と呼ばれることもあります。
YouTube上の検索結果で上位に表示されれば、動画がユーザーの目に触れる機会が増えるため、再生数やチャンネル登録者数の増加が期待できます。
また、最近ではYouTubeの検索結果だけでなく、Googleの検索結果にもYouTube動画が表示されるケースも増加中です。そのため、YouTubeのSEO対策をすることで、Google検索経由での流入にもつながる可能性があります。
なお、YouTubeSEOではGoogle検索と同様に「ユーザーにとって有益かどうか」が重要とされており、タイトルや説明欄に含まれるキーワード、サムネイルのクリック率、視聴維持率、コメント数や高評価など、評価に影響する指標はさまざまです。
そこで以下からは、YouTubeのSEOにおいて重要とされる指標や動画作りのコツについて、詳しく解説します。
YouTubeのSEO対策で一番重要なのは「エンゲージメント」
結論からお伝えすると、YouTubeのSEO対策で最も重要なのは 「エンゲージメント」 です。
エンゲージメントとは、視聴者が動画にどれだけ関わり、価値を感じたかを示す指標の総称のこと。
YouTubeのアルゴリズムは「視聴者が長く動画を見続け、積極的に反応しているコンテンツ」を高く評価します。そのため、キーワード設定やタイトルの工夫以上に「面白い」「役立つ」と思われる動画を作ることが不可欠です。
なお、エンゲージメントが高い動画には、次のような特徴があります。
基準 | 説明 |
---|---|
総再生時間が長い | 1人あたりの視聴時間だけでなく、全視聴者の合計視聴時間が多い |
視聴維持率が高い | 動画の最後まで視聴される割合が高く、離脱が少ない |
高評価やコメントが多い | 視聴者が積極的に反応し、交流が生まれている |
動画からのチャンネル登録が多い | 視聴後にチャンネル登録へとつながっている |
「後で見る」に追加されやすい | 視聴者が価値を感じ、再度視聴する意欲を持っている |
これらの指標を満たす動画は、YouTube内での露出が増えやすくなり、検索結果や関連動画でも上位に表示されやすくなります。つまり、SEO対策の第一歩は、視聴者の関心を最後まで引きつける動画作りといえるでしょう。
YouTubeの「エンゲージメント」を高める動画作りのコツ
YouTube動画のエンゲージメントを高めるためには、以下5つの点を押さえて動画を作ることが大切です。
- 対策キーワードを選定する
- 結論ファーストを意識した動画構成を心がける
- 本題までの前置きをできるだけ短くする
- 動画を最後まで見てもらう工夫をする
- 動画内でコメント・チャンネル登録・シェアを呼びかける
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
対策キーワードを選定する
YouTube動画のエンゲージメントを高めるには、まずは動画を見つけてもらわなければいけません。そして、膨大なコンテンツの中から自分の動画を見つけてもらうためには、適切なキーワード選定が大切です。
YouTubeは検索エンジンとしての役割も大きいので、動画を見つけてもらうには、「ユーザーが検索しているキーワード」を選定し、企画やタイトルを決める必要があります。
やみくもに自分が発信したい情報を動画にしても、ユーザーがそのテーマについて検索していなければ、動画を見てもらえる機会は減ってしまうので注意しましょう。
なお、視聴者が検索している語句を調べるためには、以下のようなツールや機能を活用すると効率的です。
- YouTubeのオートコンプリート機能
- KeywordToolなどのキーワード調査ツール
- vidIQなどの分析ツール
ここからは、それぞれのツールの特徴と活用方法を解説します。
YouTubeのオートコンプリート機能
YouTubeのオートコンプリート機能は、YouTubeの検索窓にキーワードを入力したときに自動で表示される候補キーワードのことです。これは、視聴者が実際によく検索している関連語やフレーズをもとに生成されており、需要の高いテーマを探すのに役立ちます。

例えば、「動画編集」と入力すると、「動画編集 初心者」「動画編集 副業」「動画編集 ソフト」などの候補が表示されます。これらをそのまま動画テーマやタイトルに取り入れることで、検索にヒットしやすくなるでしょう。
オートコンプリート機能は無料かつ公式の機能なので、ぜひ今すぐ活用してみてください。
Keyword Tool
Keyword Toolは、YouTubeを含む複数のプラットフォームのキーワード候補を取得できるキーワード選定ツールです。
入力したキーワードに関連する検索語を大量に抽出できるため、効率的にキーワードを選定することができます。

なお、無料版の場合、キーワードごとの検索ボリュームやトレンド、競合性などの一部のデータは表示されません。
より詳しいデータを取得したい場合は、有料版の導入も検討しましょう。
vidIQ
vidIQは、YouTubeクリエイター向けの分析・SEOツールです。
YouTubeチャンネルの成長を支援するための様々な機能を持っています。YouTubeの人気キーワードや関連キーワードを調べたり、検索ボリュームや競合度を数値で確認したりできます。

キーワード調査やタグ提案など、基本的な機能の一部は無料で利用できます。有料プランを契約すると、高度なデータ分析やAIによる提案機能、無制限のキーワード調査などが利用可能です。
結論ファーストを意識した動画構成を心がける
YouTubeでは、視聴者が動画を見始めてから数秒以内に離脱するかどうかが決まりやすく、その初動が視聴維持率や再生回数に大きく影響します。そこで有効なのが「結論ファースト」の構成です。
例えば、動画の冒頭で「この動画では〇〇について解説します」や「この方法を使えば△△ができます」と伝えることで、視聴者は動画のゴールや得られる価値を明確に理解できます。
これにより、続きを見るモチベーションが高まり、離脱を防ぎやすくなるのです。
本題までの前置きをできるだけ短くする
YouTubeの視聴者は、知りたい情報や結論に早くたどり着きたいと考えているケースがほとんどです。
そのため、冒頭の自己紹介や背景説明が長すぎると、視聴者は「時間がかかりそう」と感じて離脱してしまいます。
特にスマホ視聴ではユーザーの集中力が持続しにくいため、前置きは30秒以内を目安に簡潔にまとめるのがおすすめです。どうしても背景説明が必要な場合は、映像やテロップを使ってテンポよく伝えましょう。
前置きを短縮し、本題へスムーズに移行することで、冒頭の離脱率を下げ、最後まで見てもらえる可能性が高まります。
動画を最後まで見てもらう工夫をする
動画のエンゲージメントを高めるためには、単に情報を提供するだけでなく、「最後まで見たい」と思わせる仕掛けを盛り込むことが大切です。
例えば、以下のような工夫を検討しましょう。
- 冒頭でゴールを提示:「最後に〇〇の実例も紹介します」など予告を入れる
- 途中で次の展開を示唆:章の区切りごとに「次は意外なポイントを解説します」と期待をつなぐ
- クライマックスを終盤に配置:最もインパクトのある情報や実演をラストに持ってくる
- 視覚的変化を加える:画面構成、BGM、カット割りを適度に変えて飽きを防ぐ
こうした「次が気になる」構成を意識することで、視聴者は自然と動画を最後まで見てくれます。
結果として総再生時間も伸び、SEO的にも有利になるでしょう。
動画内でコメント・チャンネル登録・シェアを呼びかける
YouTubeのエンゲージメントを高めるためには、視聴者のアクションを促すことも不可欠です。
YouTubeを見ていると「この動画が良いと思ったら、チャンネル登録・高評価をお願いします!」といった呼びかけをしている動画を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
こうした呼びかけは、高評価やコメント、チャンネル登録、シェアといった行動を促し、結果としてエンゲージメントの向上にもつながります。
なお、呼びかけは動画の最後だけでなく、自然なタイミングで複数回行うのがおすすめです。
例えば、特定のテーマを解説した後に「皆さんはどう思いますか?コメントで教えてください」と投げかければ、コメント数の増加が期待できるでしょう。
SEOに最適化したYouTube動画の設定ポイント

YouTubeSEOでは、動画のタイトル、説明欄、タグ、サムネイルなどの要素が検索結果や関連動画の表示順位に影響します。
ここからは、動画の発見性を高めるために押さえておくべき設定ポイントを順番に解説します。
動画のメタタグを設定する
動画のメタタグとは、タイトル・説明欄・タグなど、動画に関連するキーワード情報の総称です。これらはYouTubeの検索アルゴリズムが動画内容を理解する手掛かりとなるため、適切な設定が欠かせません。
具体的には、以下のポイントを意識して設定しましょう。
- タイトル:主キーワードを先頭付近に入れつつ、魅力的でクリックしたくなる文にする
- 説明欄:動画の概要を200〜300文字程度で記載し、関連キーワードを自然に散りばめる
- タグ:メインキーワードの言い換えや関連語を5〜10個程度設定
また、説明欄の下部には、自分のチャンネルや関連動画へのリンクを設置して内部回遊を促すのも有効です。
動画にタイムスタンプ・チャプターを設定する
タイムスタンプやチャプター機能は、動画を複数のセクションに分けて表示できる仕組みです。
視聴者が見たい部分にすぐアクセスできるようになるため、結果として視聴者満足度やエンゲージメントの向上につながります。
設定方法は、以下のとおりです。
- 動画の説明欄に「0:00 導入」「1:23 方法①」「3:45 方法②」など、時間と見出しを順番に記載
- 最初のタイムスタンプは必ず「0:00」から始める
- 3つ以上のセクションを設定し、それぞれの長さは10秒以上にする
特に、長尺の動画やステップごとにハウツーを解説する動画などの場合、タイムスタンプやチャプターを設置することで、ユーザーのエンゲージメントが大幅に改善する可能性もあります。
Googleの検索結果にチャプターが表示されるケースも多いので、積極的に活用しましょう。
魅力的なサムネイルを設定する
サムネイルは、YouTube上で動画をクリックしてもらえるかどうかを左右する最重要要素の一つです。
なぜなら、視聴者は検索結果や関連動画一覧で、まずサムネイルを目にし、その印象で視聴するかどうかを判断するからです。
魅力的なサムネイルを作るためには、「視認性」「興味喚起」「ブランド感」 の3つのポイントを意識しましょう。
- 視認性:スマホの小さな画面でも文字や画像がはっきり見えるようにする
- 興味喚起:内容を端的に示すキーワードや、疑問を誘う言葉を入れる
- ブランド感:チャンネルごとの色やフォントを統一し、ファンが一目で認識できるようにする
また、サムネイルと動画タイトルは必ずセットで考えることが大切です。両方が補完し合うことでクリック率(CTR)が上がり、結果としてSEO評価にも好影響を与えます。競合動画のサムネイルを分析し、どのようなデザインや構成が反応を得やすいかもチェックしておくと効果的です。
動画内にカードを設定する
カード機能は、動画の途中に表示される小さなリンクラベルのことで、関連動画や再生リスト、外部リンクなどへ視聴者を誘導できます。
視聴者が興味を持ったタイミングで適切な動画や情報への導線を提示できるため、視聴維持率の向上やチャンネル内回遊の促進に効果的です。
なお、単にカードを設定するのではなく、動画内の「気になる方はこちらの動画もチェックしてみてください」というアナウンスと合わせて表示させるとよいでしょう。
ただし、カードを多用しすぎると視聴の妨げになるため、1本の動画につき2〜3枚程度を目安に設置してください。
SEOに最適化したYouTubeチャンネルの設定ポイント

YouTubeのSEO対策では、動画単体だけでなくチャンネル全体の設定も大切です。そこでここからは、動画SEOで重要なYouTubeチャンネルの設定ポイントを紹介します。
チャンネルの概要欄を設定する
チャンネル概要欄は、訪れた視聴者に「このチャンネルはどんな内容を扱っているのか」を伝えるプロフィールページです。
以下のポイントを押さえて、できるだけ情報を充実させるようにしましょう。
- チャンネルのテーマや提供価値を冒頭で明確に書く
- 更新頻度や動画ジャンル、ターゲット層も記載して安心感を与える
- WebサイトやSNSのリンクを掲載して外部導線を作る
チャンネル概要欄はSEOに直接的に影響するわけではありませんが、丁寧に書かれているかどうかで、ユーザーの印象は大きく異なります。
動画を見てせっかくチャンネルに興味をもってくれたユーザーも、チャンネル概要が記載されていないと離脱してしまい、チャンネル登録を逃してしまうかもしれません。
逆に、チャンネル概要がしっかりと書かれていて、関連動画や企業サイトへのリンクなどが載っていれば、チャンネル登録やその他の行動につながり、結果としてエンゲージメントも向上するはずです。
ヘッダー・ロゴを設定する
ヘッダー(バナー)とロゴ(アイコン)は、チャンネルのブランディングにおいて非常に重要です。動画のタイトル下やコメント欄、チャンネルページなどあらゆる場所に表示されるため、必ず設定しておきましょう。
なお、設定する際は推奨サイズを確認し、画質が悪い画像を使わないように注意してください。
【推奨サイズ】
- ヘッダー:2560 × 1440px
- ロゴ:800 × 800px
再生リストを作成する
再生リストは、関連する動画をまとめて連続再生できる機能で、視聴者の滞在時間を伸ばし、チャンネル全体の評価を高めるうえで非常に有効です。
YouTubeのアルゴリズムは「総再生時間」を重視するため、再生リストを戦略的に活用することでSEOにも好影響を与えられます。
例えば、以下のような観点で再生リストを作成できないか検討してみましょう。
- 特定のテーマ(動画編集など)
- シリーズ(Season1、Season2など)
- 再生回数が多い人気動画
また、チャンネルホーム画面に再生リストを配置し、視聴者がすぐ見られるようにすることも大切です。
YouTubeアナリティクスで課題を分析することも大切
YouTubeのSEO対策は、動画公開前の施策だけでなく、公開後のデータ分析によって改善を重ねることが重要です。その際に欠かせないのが、YouTube公式の分析ツール「YouTubeアナリティクス」です。
アナリティクスを使えば、再生回数や視聴維持率、高評価数などのエンゲージメント指標はもちろん、流入キーワードや視聴者の属性、アクセス時間帯といった詳細データも確認できます。
これらの情報をもとに、「どのテーマが刺さっているのか」「どの時間帯に公開すれば初動が伸びるのか」など、次の施策を検討しましょう。
なお、YouTubeアナリティクスの使い方については、以下の記事でも詳しく解説しているので、ぜひ合わせて参考にしてください。

まとめ
本記事では、YouTubeのSEO対策について、概要や具体的な実践ポイントを詳しく解説しました。
YouTubeのSEO対策で重要なポイントは大きく以下の4つです。
- 視聴維持率や総再生時間など、エンゲージメントを高める動画作り
- オートコンプリートやツールを活用したキーワード選定
- メタタグ・サムネイル・カードなど、動画設定の最適化
- チャンネル概要や再生リストなど、チャンネル全体のSEO強化
さらに、YouTubeアナリティクスで公開後のデータを分析し、改善を繰り返すことが成長の近道です。
今日からできるSEO対策を一つずつ実践し、成果の出るチャンネル運営を目指しましょう。